本日の仏参は9組担任の前田先生の講話でした。
前田先生は多様性について、自身の留学でのご経験からお話をされました。
まず始めに中国・台湾からの留学生と話した、留学や現地就職に対する思いについて述べられました。
前田先生は海外へ留学をすることについてプラスのイメージを持っておられましたが、
その留学生たちは自分たちは家族から見放されたと受け止めておられたそうです。
このことから「留学をする」という同じ事象であっても、捉え方が正反対であることに気づかされたそうです。
次に韓国からの留学生から聞いた内容についてです。
その留学生は19歳の男子学生であり、20歳から始まる徴兵制について話をしていたそうです。
今では韓国の某グループも徴兵するというニュースを聞いたことがある人もいるでしょうし、
韓国において徴兵制があるということについて知っている人は多いと思います。
日本の隣で起こっている兵役が義務付けられていることについて、皆さんはどう感じたでしょうか。
隣の国で起こっていることだから、自分には関係のないことであると捉えていないでしょうか。
最後にオーストラリアの先住民族(アボリジニ)の文化や伝統に関することについて。
前田先生自身も中学の時に授業で先住民族についての内容を知りましたが、
実際にオーストラリアに留学をした際に、先住民族について知っていく中で
持っていたイメージとは違った様子を垣間見たそうです。
そこから、まだまだ共生社会が実現していないことを感じられました。
どれも日本にいるだけでは実感できなかったもので、
人や立場でそれぞれの葛藤や悩みなどがあることに留学でのご経験を通して気づいたそうです。
1通りの経験しかしていない人よりも、10通りの経験をしている人の方が
よりさまざまな尺度で物事を判断・理解することができることでしょう。
多様な社会を形成するためには、他者を尊重する気持ちが不可欠です。
周りの人に対する配慮など、人を支えることができる人になってほしいと
仰っていました。