おはようございます。一日も早い授業再開に向け、学習課題等に真剣に取り組み、健やかな日々を送っていることと思います。各担任からのmanaba連絡、アンケート等も定時確認はできているでしょうか……一日も早い学校生活再開を心から願っています。
さて、「平安」の5月21日は、宗祖降誕会・開校記念日の行事日です。降誕会は浄土真宗の宗祖である親鸞聖人の生誕を祝う行事であり、本来なら高校第一学年は本願寺の行事に参加し、御影堂に参拝します。また、この日は本校の開校記念日でもあり、本校講堂では開校記念式が挙行されます。明治9年滋賀彦根市に開校されてからすでに140余年の輝かしい伝統をつくってきましたが、開校記念日が親鸞聖人の生誕の日であることも意義深いものがあります(『2020生徒手帳参考』)。また、この京都の、新型コロナウイルスの緊急事態宣言が解除される日であることに、不思議なご縁を感じるのは私だけでしょうか。
(閑話休題)
世の中にはうまいことを言う人がいるもので、「若者は未来からの留学生である」と言った人がいます。若い君たちは今ここで学んで未来へ帰っていくのです。私たち大人は、未来という国から君たちを託されているのでしょうね。実は「若者は未来からの留学生である」とおっしゃったのは、加藤寛さんです。加藤さんは慶應義塾大学の藤沢キャンパスに総合政策学部を創設した方であり、AO入試の草分け存在でもあります。藤沢キャンパス創設のスピリットが、「未来からの留学生」だったのです。さすが経済学者だけあって、新しい柔軟な発想です。
本日は開校記念日……未来からの留学生たちは、過去から営々と築いてきた今日の文明・文化という土壌に育つ、過去の養分を吸収して育つということでしょうか。一言で言えば、「温故知新―古きをたづねて、あるいは古きを温めて、新しきを知る」、歴史や古典など過去のいろいろなものからじっくりと学んで見識を養い、新しい現在と未来にそれを生かさねばならないということでしょうか。
未来からの留学生である若い君たち、過去から学ぶことを忘れるなかれ。英語の諺にも、このようなものがあるそうです。
He that would know what shall be must consider what has been.
これから先どうなるか知りたい人は、過去のいきさつを考察をしなくてはいけない
という意味だそうです。
授業再開となり、「平安」の地に立ったとき、たくさんの先輩たちのことを思い浮かべてくれるとうれしいです。