先日、陶芸家の方から「一座建立」ということばを教えていただきました。茶道のことばで、たもち合いの世界のことをこのように呼ぶそうです。主人もお客様も、心をこめてお茶をたて、心をこめてお茶をいただくところに、その場の見事な「一座建立」があるそうです。主人だけがいくら一所懸命にやってもだめで、お客だけでもうまくいきません。主人も、お客も、さらには床の間のお花も、掛け軸も、お釜も、茶碗も、その他一切のものがあい依り、あい助けて「一座建立」ができあがるそうです。
私たちの身の回りにも、好きな人、嫌いな人、やさしい人、意地の悪い人……など、さまざまな人がいます。でも、これらの人が寄り集まって、この私の人生を支えているのです。好きな人、やさしい人だけが支えているのではありません。みんなの力で「一座建立」が成り立っているのです。私たちを取り巻くすべての人々に、そしてまた一切の事物に敬虔の念をもって対処していくならば、私たちの人生はいっそう明るく、広々としてくると思います。
さあ、8月スタートです! 新型コロナウィルスは終息するどころか感染者数は増加しています。風邪や季節性インフルエンザ対策と同様に一人ひとりの咳エチケットや手洗い、マスクの着用などの実施がとても重要です。公共機関等でマスクを着用しない若者への注意喚起がなされています。一人ひとりができる感染症対策に積極的に臨んでください。