本日は報恩講でした。小池秀章先生(浄土真宗本願寺派布教使、龍谷大学非常勤講師)がお話しくださいました。小池先生は以前、平安の教壇に立ち、宗教を担当されていました。
小池先生のお話は身近な事柄を親鸞聖人のみ教えに結びつけ、とても分かりやすいものであり、優しい語り口調の中に強いメッセージが込められていました。以前、校長先生も引用されていた相田みつおさんの詩も紹介していただきました。
私たちは日々の多忙な生活の中で「心の気付き」が薄らいでいるように思います。社会が効率化、複雑化、多様化していく中で、自分にも他者にも社会委にも目配り、気配り、心配りが出来なくなっているのではないか。そんなことを考えさせていただけるお話しでした。また、人は違って当たり前です。違うから面白い。しかし、違うから互いを尊重し寄り合わせていけるように努力することが必要になるのではないかと考えさせられました。
先生は「正しいことを言うとき、人を傷つける」ということをお話になっていました。誰もが自分が正しいと思いがちですが、この世の中のことについていえば、正解などは存在しないし、答えは一つではありません。特に、人の在り方や生き方に答えや正解はないのではないでしょうか。だから自分のものの見方や考えを押し通そうとすると、それがぶつかり、壊れてしまうのです。とってももろいものなのです。
心を柔軟にしなければ、ものの見方や考え方は凝り固まり、柔軟かつ多角的なものにはなりません。この世の中にはたくさんのものの見方や考え方があります。私たちは自分で自分の心を縛り付けているのではないかと疑問を持つことも大切だと気付かせていただきました。