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第3回 高2仏参 -マイナスをプラスに- 2017年05月16日(火)14時31分

本日は3回目の高2仏参日でした。

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前回ブレザー着用でない生徒が目立ったため、今日はどうだろうかと見ておりましたが、まだ4,5人ブレザー着用でない生徒がいるようです。
改善はされていますが、1回目が全員ブレザー着用できていたことを考えるとまだまだです。
(念珠の方はどうなのかと少々気になります。)


本日の御法話は1組担任の島田先生から頂きました。

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島田先生は昨年度にある漢字についてのお話をされています。
それは“兆し”という漢字についてです。
物事にはそれが良い物であれ悪い物であれ、起こる兆しというものがあります。
それを感じ取ったときに『手』を出してそれに“挑む”のか、はたまた『辶(しんにょう)』をつけてそれから“逃げる”のかでは、大きくその後のあり方が変わることになります。

この1年の間に生徒達が、物事に“挑んだ”のか、それとも“逃げた”のか、どんな高校生活だったのかと初めに問われました。


そして、今年示された漢字は“吐く”という漢字です。

島田先生は卓球部の顧問をしておられるので、この春卒業した3年生の2人の部員の話をされました。
彼らは小学校4年生の時から卓球を始めていましたが、中学生の時で京都でベスト32~16くらいの実力の選手でした。

彼らが入学してきてすぐの頃は、部員に対して卓球台の数が足りておらず、満足のいく練習が出来る環境には無かったそうです。
しかし、3年生の引退と共に練習時間を多く確保できるようになり、そこからメキメキと頭角を現すようになっていったそうです。
(もちろんそれまでの半年ないし1年間努力を続けてきたことによる結果ですが)

そうして、彼らはダブルスで夏・秋の京都大会、近畿大会で優勝を重ねるほどの実力を身に付けるようになりました。
京都には東山高校という40年以上も京都優勝を続けてきた学校があるため、このダブルスでの優勝はまさに快挙でした。

しかし、急激な伸びが彼らに驕りも抱かせるようになり、その後の全国大会の団体戦では1勝もあげることができませんでした。

敗退を機に、周囲からかけられている期待が自分たちが考えている以上に大きく膨らんでいることに気付いた2人は、それに応えられない自分たちに焦りと不安を感じるようになったそうです。

「どうしたらいいのか?何をしたらいいのかわからない。」

答を見つけられない彼らに島田先生は
「自分の生活を見つめ直し、毎日の中での積み重ねをしていくしかないだろう」とアドバイスを送られたそうです。

彼らはそうして考えました。
『練習をしたい。』『勝てるようになりたい。』
“でも”、卓球台が少ない。
“でも”、部員が多すぎる。
“でも”、東山という強敵が居る。


今までのこうした考え方を改め、

卓球台が少ないから“こそ”、
部員が多いから“こそ”、
東山が居るから“こそ”、

今練習できるこの時間を濃密なものにする。
一瞬一瞬の集中力を高める。
可能な範囲で学校外の卓球場を利用する。

彼らの環境が変わったわけではありません。
彼らのマイナスの意識が、プラスの意識へと移り変わっただけなのです。

しかし、そのたった1つの変化が、彼らを一層真摯に練習に取り組ませ、46年ぶりに団体でも東山に勝利し、インターハイベスト8の結果をもたらすことにつながりました。
マイナスをプラスに。“でも”を“こそ”に変えることが、大きな原動力になるのです。


人はともすればマイナスのことばかり“吐”きがちです。
しかし、それでは何も前には進めません。
ただ、ストレスをため込むだけでしょう。
“吐”ことからマイナス( _ )を取ってしまえばそこにはプラス(+)が残ります。
それさえできれば、想いを“叶”えることができる力を生み出します。

皆さんがポジティブに研鑽を積み、夢を目指すことを望みます。