本日は宗祖降誕会がありました。宗祖降誕会とは、浄土真宗の宗祖である親鸞聖人のご生誕をお祝いする行事です。本日は浄土真宗本願寺派布教使の大竹章和先生にご法話を頂きました。
「誕生日」という言葉を聞くと、私たちはプラスのイメージを持ちます。しかし、「誕」という字には「嘘・偽り」や「騙す」という意味があります。つまり私たちは言葉がでたらめな世界に生まれるということを意味します。ただ、私たちは「嘘もあるけど本当のこともある」と考える一方、仏様は私たちの世界を嘘偽りの苦しみの世界とご覧になっています。そして仏様は私たちの良い所や悪い所、秘密など全てをそのままご存知です。私たちは自分に都合の悪いことは見たり聞いたり、知ったりしたくないものですが、それは自分のものさしで物事を見ている証拠です。
また、私たちは生きていることを当たり前と思っています。しかし、私たちがこの世に生まれるということは宝くじの1等に100万回連続で当たるのと同じぐらい稀なことだそうです。ですから、私たちは頂いている命に感謝しなければなりません。また、仏様は目を細くして私たちを見守っていてくださいますが、それは愛しいものを見ているからだそうです。このように私たちがどんな世界に生まれ、どのように自己中心的に考えていても私たちを温かく見守ってくださる仏様に感謝をして、その教えを私たちに説いてくださった親鸞聖人のご生誕をお祝いさせて頂きたいと思います。