本日は第7回目の高2仏参日でした。
蒸し暑い気候となり、体調の管理が難しい季節です。
私たちの中にも体調を崩す者が出ており、生徒の様子が心配されます。
現在のところ、4F席から眺める限りでは欠席者はほとんど見られないようですので胸をなで下ろしております。
(本日遅刻者席には1名おりました)
さて、本日の御法話は5組担任の田嶋先生から頂きました。
田嶋先生はご自身が読まれた本の中から、ご自身が考えさせられたことについて語られました。
今回のキーワードは「夢を“台無し”にする条件」です。
夢を持つことの大切さ、夢を叶えるために努力することの尊さを語られた経験は誰しもあるものかと思います。
ですがそれらのすばらしさを知るためには、その逆の立場について知ることは大変重要になります。
筆者は2年間の研究を経て、夢を台無しにする5つの条件を見つけられました。
①一夜の成功を信じること
②誰かが答を持っていると信じること
③夢にある程度近づいたとき、その場に居続けようと考えてしまうこと
④失敗を他人の責任にすること
⑤結果が全てであると信じること
これらについてそれぞれ次のように説明されておられます。
①一夜の成功を信じること
これは、例えば生徒の立場でなら一夜にしてテストで満点が取れるほどに頭脳明晰になることや、クラブ活動で言えば急にレギュラーに選ばれるようなことがあると信じることです。
世の中には一面だけを見れば、一夜にして成功者になる者はいます。
世界には開発したたった1つのスマートフォンアプリが予想外にダウンロードされ、いきなり億万長者になるような青年がいます。
世界最高峰の大学マサチューセッツ工科大学に2週間程度の勉強で合格できてしまうような少年もいます。
彼らは一見すれば人生をたった一瞬で成功させた幸運な人たちです。
ですが、青年はその1つのアプリを開発するために大学・大学院と勉学を重ね、それまでに30を越えるアプリを開発していました。
少年はマサチューセッツ工科大学への受験勉強こそ2週間という短期ですが、本人が「今までの17年間という時間でムダに使った時間はない」と言うほどに日頃の努力を惜しまなかった結果でした。
彼らのあり方は、何かを積み重ねた者こそが栄光をつかめることを示しています。
②誰かが答を持っていると信じること
人は様々な局面で多くの選択を迫られています。
その都度人は悩み苦しむことになるでしょう。
そんな時に両親や先生などの人生の先輩とでも言う人たちは、その局面での正しい選択を知っているかもしれません。教えてくれるかもしれません。
友人は自分を助けてくれるかもしれません。
ですが、本当にそれで良いのか?
アドバイスを受けることは構いません。
ですが、物事の決定権だけは必ず自分が持たなければなりません。
“誰かの答”に縋って、決定権を放棄する選択をすれば、誤ったときの後悔は大きくなります。
また、自己反省することができなくなるでしょう。
岐路に立ったなら必ず自分の意志で一歩を進まなければ意味は無いのです。
③夢にある程度近づいたとき、その場に居続けようと考えてしまうこと
人はある程度の成功をつかむと、それを手放すのを恐れるようになります。
そのようになれば、そこにあるのは停滞だけで、そこから先には進めなくなります。
たとえとして、野球選手のイチローは安打3000本以上の大記録を有し、また、野球選手の誰もが憧れるメジャーリーグでプレーする超一流選手です。
安打3000本や、メジャーリーグでのプレーは、一般的な選手ならそれ自体を目標と掲げてもおかしくないものです。
ですが、彼がこれほどの記録を達成できたのは、もっと上を見続けていたからです。
夢が近づいたとしても、その場で立ち止まってはいけないのです。
④失敗を他人の責任にすること
②の話で多少重なるところはありますが、責任は必ず自分にあると考えること。
他人がどうであっても、自分がどこまでできているのかという点に意識を向けなければ成長はないということです。
⑤結果が全てであると信じること
夢へ一足飛びで近づくことはありません。
一歩一歩ゆっくりと近づいていくものです。
その道の途中には、何かに成功することも失敗することもあります。
失敗したときに、その失敗をどう捉えるのか。
それを苦としてしまい、成功しか見えなくなってしまえば夢に近づくことができなくなります。
失敗とは成功の道です。
失敗したときにそれを反省し、次に活かすことがとても大切なのです。
(エジソンも次のような言葉を残しています。
「人生で失敗した人たちの多くは、
あきらめたときに成功までどれ程近づいていたかを
悟っていなかったのだ。」
この言葉は上記のことそのものであるように思います。
)
これら5つのことをしてしまえば夢を台無しにしてしまいます。
逆を言えば、これらのことをしなければ夢に着実に近づいていきます。
ふとしたときに自分の行いを振り返って、これらの5つの条件に陥っていないか考えてみて欲しいと思います。