今回の人権学習(高1・高2対象)は『仏教×SDGs×未来の人達の人権』をテーマに京都大学名誉教授松久寛先生の講演でした。コロナ禍、高2生が講堂を会場に直接講演を、高1生は各教室にてオンラインでの視聴による講演となりました。
松久先生はこれからの若い人たちが将来困らないように資源や環境を持続させるためには、資源の使用量を縮小するしかない。たとえば、現在100年分の化石燃料があるとすると、毎年1%ずつ使用量を減らせば、資源の残存年数は増加していく。これが、資源争奪戦争を回避する有力な方法であると話されました。
幸福はものの豊かさだけでなく、他者との共生や創造的な仕事から得られるという考えに触れ、これから私たちはどのように生きていけばいいのか、講演を通し、偏見や固定観念をなくし、互いの尊厳を大切にできる価値観を養ってほしいと願っています。
詩人、坂村真民さんの「あとからくる者のために」の詩を引用します。
あとからくる者のために
苦労をするのだ
我慢をするのだ
田を耕し
種を用意しておくのだ
あとからくる者のために
しんみんよお前は
詩を書いておくのだ
あとからくる者のために
山を川を海を
きれいにしておくのだ
ああ後からくる者のために
みなそれぞれの力を傾けるのだ
あとからあとから続いてくる
あの可愛い者たちのために
未来を受け継ぐ者たちのために
みな夫々自分で出来る何かをしてゆくのだ
さあ、今からでもお互い「自分で出来る何か」をやっていきましょう。「あとからくる者のために」、それぞれがんばってみましょう。