今朝の仏参は、高3学年部長の西村先生のお話でした。
西村先生は『アンパンマンのマーチ』の以下の歌詞を紹介されました。
何の為に生まれて 何をして生きるのか
答えられないなんて そんなのは嫌だ!
この歌の歌詞は、アンパンマンの原作者である故・やなせたかしさん。弟さんと戦争へ出征され、弟さんが特攻隊に志願され、やがて帰らぬ人となったそうです。そのことで、やなせさんは、「なぜ生き残ったのか、なんのために生きるのか」を問うきっかけとなり、アンパンマンを描くきっかけになったようです。
西村先生は、
「お腹がすいた子が出てきたら、アンパンマンは自分の頭をあげて食べさせる。アンパンマンは弱ってへとへとになって飛び去っていく。自分を犠牲にして、誰かを救おうとするそんなヒーロー像として描かれている。それがやなせさんの問いに対する答えであろう。」
「仏教では、他人のために尽くすことを「利他」という。自分を犠牲にして、他人のために行動する。利他ということをアンパンマンのストーリーに描かれているのだろう。」
「君たちが授かったその命というのは、どのようにして生かして生きていけばいいのか。何をして生きるのかということは、まもなく卒業を迎えるあなたたちが常々問い直していかなければならないだろう。答えは自分のなかで見つけていただきたい。」
と、生徒たちに話されました。
最後に、西村先生は『アンパンマンのマーチ』の最初と最後に挙げられる以下の部分を紹介。
そうだ!嬉しいんだ生きる喜び たとえ胸の傷が痛んでも
「生きるきる喜びというのは、常々胸に痛みが伴うものです。それでもへこたれず、自分のいのちを生かして生きていってもらいたい。」
今日は『アンパンマンのマーチ』の歌詞を通して、生徒たちもそれぞれ考えさせられる内容でした。