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花まつり 2021年05月08日(土)16時00分

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 今日は宗教行事。「花まつり」であった。浄土真宗本願寺派布教使の鴬地清登先生のお話をうかがった。
 今日は2500年前に生まれたお釈迦様の誕生を祝う行事です。その生誕について、「生まれてすぐに7歩歩いた」と言われたとき、私は本当かと思いました。みなさんも疑問に思うでしょう。「本当」ということは、「事実」と「真実」という側面があるのです。「事実」ではないでしょう。でも「真実」ではあるのです。
 「7歩」歩くということは、「六道の世界を超える」ということです。私たちは六道(地獄、餓鬼、畜生、修羅、人、天)を行き来するわけです。「地獄のような苦しみ」「餓えたこころ」「動物のような思慮のなさ」「今いる世界」「楽しいのだけど、『有頂天』の言葉のごとく、いつ地獄に落ちるかという苦しみ」です。その六道を乗り越えられたという意味なのです。

 私たちは、自分の力で六道を乗り越えることは難しいといえるでしょう。その苦しみの世界から救ってあげるといって、私たちに手を差し伸べてくださる仏様が阿弥陀様です。NHKの「プロフェショナル」の話ではないですが、自分が勝手な思いを持っていることに気付いてほしいです。大学へ進学する人が大勢いるでしょう。自分が大学で学んだことをいかし、周囲の人を変えていくことが大切ではないでしょうか。「知識」も必要です。でも「智慧」を学ぶことはもっと大切ではないでしょうか。

 平安で学び3年目。諸君は「知識」も「智慧」も入学以前よりついたであろうか。
 オーストリアの精神科医V・E・フランクルは生きる意味への問いとして、「人生に対して何かを期待するのではなく、『自分は人生から何を期待されているか』ということ」をアウシュビッツ収容所での体験から述べている。私を中心に考えるのではなく、自分の役割に気付くことこそ、逆境でもしなやかに生きていけるのだ。

 さて今日のお話を聴いて諸君は何を感じただろう。じっくりと今日のお話を味わって欲しい。
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