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10月7日 仏参 2021年10月07日(木)15時06分

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 今日は江本先生のお話をうかがった。

 「正しい情報を得るために」
 
 理系の教員なので、今日は理系の話をしてみたいと思います。

 みなさんは「DHMO」を知っていますか? 非常に有害な物質で、次のような特徴があります。「酸性雨の成分」「温暖化の物質」「電子機器に誤作動を引き起こす」というものです。原発や動物実験にも用いられ、農薬にも使われ、冷却剤にも使われています。無味無臭であり、空気中に存在し、短期に過剰に摂取すると死んでしまう。しかし空気中に存在することから、安価ことから規制はされていないものです。

 非常に「有害な物質」ですね。とにかく規制をして、厳重に管理する必要があるのでは…と考えた人も多かったでしょう。でも規制は受けないのです。さて、この物質はなんだと思いますか? 

 実は「水」なんです。みなさんは「えっ?」と思ったでしょう。人間に有益な水なのですが、同じくらい「有害」なものでもあるのです。どのような物質でも、表裏一体ですよね。しかし「有害」な側面ばかり強調をすると、水は「有害」という理解がされていくでしょう。情報発信の在り方って怖いと思いませんか? 正しい知識を持っていれば、その情報について正しく理解出来るはずです。でも知識がなければ、一方的な情報を鵜呑みにしてしまわないでしょうか。情報を扱う上で「知識」が大切な役割を担っていることは理解でいると思います。情報に振り回されるのではなく、情報を正しく把握し、色々な角度から分析することが必要です。自分の中に、得た情報をどうのように活かしていくのかを考えてみてください。

 さて諸君は、物事を多角的に見ているだろうか…。情報社会といわれる今日、一方的な情報ばかりに振り回されていないかを考えて欲しい。ネットで探すから大丈夫なのではない。ロボット型検索サイトでは、自分が常に検索している「情報の傾向」をAIが把握している。そのため、検索した内容の上位は、「自分に都合の良い」サイトを提示してくるのである。多角的に情報を分析する態度と、見極める力を持たない限り、この情報社会の中で主体的に生きていくことは難しいのかもしれない。

 今日の江本先生の話からじっくりと考えて欲しい。