本日の仏参は6組担任の渡辺先生でした。
渡辺先生のおばあさまは霊感が強く、不思議なパワーを持っている方だったそうで、実家で飼っていた猫が亡くなりそうだった時にもおばあさまが拝んだことでその後数年間長生きしたということがあったそうです。
そんなおばあさまが十数年前に難病で入院された時の話です。
当時大阪の高校に勤務されていた渡辺先生が5時間目の授業を終えて職員室に戻ってくると、ご家族から電話が入っていたそうです。その内容はあと1時間でおばあさまが亡くなるかもしれないというものでした。京都の病院に入院しているおばあさまの元へは今すぐに向かっても3時間。どうせ間に合わないのなら、6時間目の授業をしてから向かった方がおばあさまも喜ぶだろうというご家族の言葉に、渡辺先生はいつも通り6時間目の授業に行かれたそうです。
そしてこの時、偶然とは思えない出来事が起こりました。
いつも通り冷静に授業をする最中、突然教室の電気がついたり消えたりしたそうです。しかし生徒にそのことを伝えると誰も気づいていない様子で、自分にしか見えていないのかと不思議に思いつつふと時計を見ると時刻は15時ちょうどでした。
それから授業を終えて職員室に戻るとまた携帯に連絡が入っていました。その内容は今おばあさまが亡くなったというものでした。連絡の時刻は15時ちょうど。何の偶然か、教室の電気がチカチカした時刻とぴったり重なっていました。
遠い地で仕事を頑張る孫に向けての最期のメッセージだったのかもしれません。
この出来事から渡辺先生は、自分を大切にしてくれたおばあさまに対して感謝の気持ちを伝えず、何もしてあげられなかったことを後悔しているそうです。
後日、お葬式で姉から言われた「次はお父さん、お母さんやで」という言葉にハッとさせられた渡辺先生は、ご実家のある京都に戻ってこられ、おばあさまの時にように後悔しないように恩返しをされているそうです。
このお話を通して渡辺先生が皆さんに伝えたいことは次のとおりです。
「何気なく過ごしていてもいつ会えなくなるかわからない。
会える人には会える内に大切にしてほしい。」