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現代を学ぶのひとこま8/27 2016年08月27日(土)14時30分

本日プログレス文系の3,4限目は現代を学ぶでした。講演第2弾は、宇治市在住の布川庸子先生による「あの戦争を伝えたい」でした。
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布川先生は昭和9年生まれの82歳。小学校5年生の時に京都で終戦を迎えられました。小学校1年生、2年生の時の絵日記、という貴重な歴史史料も映し出しながら、熱く熱く語りかけて下さいました。まだ幼い小学2年生の時にして、すでに日記には「大東亜戦争に勝てるように」などと、ある意味で違和感を感じさせるような難しい言葉を記されていて、教育の恐ろしさも感じさせられました。
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先生は疎開されることなく京都で戦時中過ごされたので、空襲を受けることなく、ご自分でも「戦争によるむごい体験はしていない」と話されていました。それでも極度の食糧・物資不足、などを体験されました。最後の質疑応答では、当時の食料についての質問に答えて頂きました。
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また、戦後に修身や国史の授業が停止され、教科書の指示されたページを自分で墨で線を引かされた事も話してくださいました。
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みなさんには、前期の授業で、「戦争を経験していない者が戦争を語り継ぐことはできるのか」という問いを考えてもらいました。全体では、
YESが58.5%
NO が41.5% でした。布川先生は、「まず聴くなり、調べるなりして知ってください。そしてその事を、自分と関わることとしてとらえて考えてほしい。そして知ったからには伝える義務がある。」と答えてくださいました。
今日、布川先生が蒔かれた種がみなさんの中で発芽し、いつか結実することを願っています。
なお、布川先生がご著書『あの戦争を伝えたい』を本校の図書館に寄贈してくださいました。ぜひ手にとってみて下さい。挿絵は先生の切り絵です。