本日の仏参では、岩井先生が「差別化を図る」ということについてお話されました。
岩井先生は、大学卒業後、一般企業で機械設計をする仕事に就かれたそうです。
そこでは新人研修がありましたが、グループワークで、
何の変哲もない洗濯機を1万円で売るためのアピールをするという
課題を与えられました。
各班が洗濯機の良さをアピールする中、最後に回ってきた岩井先生の班では、
岩井先生ご自身が発表者となり、次のようにアピールされました。
この白い箱は洗濯機ではありません。
まず、上のふたを開けます。スイッチを押すと水がたまります。
また別のスイッチを押すと、その水が回ります。
そこに塩を入れます。そしてまぐろの稚魚を入れます。
1年間待ちます。そうすれば、1年後には大きなまぐろに成長しています。
これは「家庭用まぐろ養殖機」です。値段は100万円です。
この発表後、最優秀発表者が伝えられたそうですが、岩井先生が選ばれました。
そして、社長からは次のように褒められたそうです。
「『家庭用まぐろ養殖機』は現実的ではないが、アイデアが素晴らしい。
何かモノを売るときは他のモノと差別化を図らなければならない。
洗濯機を洗濯機として売らないアイデアが良かった。
また、1万円の洗濯機として売るのではなく、付加価値をつけた点も評価できる。」
現代社会では科学技術が急速に進歩し、コンピュータとの差別化を図らなければ
私たち人間にできることはなくなってしまいます。
また、今後社会を生きていくうえで、自分自身の差別化をし、
付加価値をつけていってください、というお話でした。
本日の仏参が高校生活、ひいては生涯において最後の仏参でした。
この3年間色々な先生が、生徒の皆さんのためになるようなお話をしてくださいました。
「こころの幹」に書き留めている人も多くいると思います。
平安卒業後も時々それを振り返り、悩んだときの参考にして
またその後の人生を力強く歩んでいけることを学年団一同祈念しています。