本日の講師は、英語科、3年12組担任の村上先生でした。
誰の心の中にも仏の心があるということを実感した経験談。もう大分前のことになりますが・・・本校に赴任されて間もなく、担任として担当していたHRには「やんちゃ」な生徒がたくさんいました。その中でも腹が立てばすぐに手を出してしまう○○くん。先生は家庭訪問をおこない、真剣な話を伝えた後その家を去った訳ですが、大切なかばんを忘れてしまった。真剣な話の後に、かばんを取りに戻るという姿を見せたくないと困っていたところ、○○くんは駅まで走ってかばんを届けてくれたそうです。「これ、先生の大切なかばんやろ!」
××くんは、HR内ではいつも居眠り。勉強もしないからいつも補講にかかるも、それもよくサボっていたそうです。先生は同じように家庭訪問をすると、××くんはエプロン姿で対応。「お母さんは仕事で夜遅くしか帰ってこないから、弟のためにいつも自分がごはんをつくってるんや!」
先生は、彼らのことを、学校では不真面目な生徒としか見えていなかったことを悔やんだそうです。家庭訪問をして初めて分かったことがあった。彼らにはそれぞれが背負っているものがあり、事情があり、気を張らないといけない理由があって、不真面目は決して許されるものではないが、本当はやさしい心をふつうに持っている。家庭訪問を通じて、初めてふつうの会話ができたとき、彼らのそのやさしさにふれられたこと、そのあたたかさについて、先生は回想しながら語ってくださいました。
今、平安で学ぶ生徒たちもやさしい人ばかり。生徒たちのやさしい心にたくさんふれながら、毎日を過ごすことができていることに感謝したいと思います。