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「お子様に語り継ぎたい童話や昔話は何ですか?」。玩具メーカーのバンダイは2009年と2012年、12歳までの子どもを持つ保護者対象にアンケートを行った。連続で男女総合1位となったのは「桃太郎」だった。年代別でもすべて1位、全体の数字でも20.3%を占め、2位の「うさぎとかめ」の9.6%を大きく引き離している。
「♪桃太郎さん」で始まる童謡「桃太郎」(作詞不明)は明治44年5月、「尋常小学唱歌 第一学年用」で発表された。有名な曲だが、4番以降の歌詞は意外に知られていない。4番「そりゃ進めそりゃ進め 一度に攻めて攻めやぶり つぶしてしまえ鬼ヶ島」、5番「おもしろいおもしろい 残らず鬼を攻めふせて 分捕物(ぶんどりもの)をエンヤラヤ」と、童謡とは思えないような怖い内容が続く。
先の大戦で桃太郎は、勇敢さの比喩として語られたと聞く。桃太郎は「鬼畜米英」という鬼を成敗する子として、周辺国を従えた勇ましい日本国の象徴として戦前まで利用されたという。
「桃太郎」と回答した保護者からは、「一人では困難なことでも、仲間と一緒に立ち向かうことで目的を達成できるということを物語から伝えられるから」といった内容のコメントが多く寄せられたという。共に歩むことは大切。しかし、問題は「鬼」をどう見るかである。私の外にではなく、実は「鬼は自分の内にいる」と添えて、「現代版桃太郎」として、子や孫に語り伝えていきたい。
本願寺新報4月20日(月)コラム赤光白光より
「共に歩むことは大切。しかし、問題は『鬼』をどう見るかである。私の外にではなく、実は『鬼は自分の内にいる』」の「しかし」以降の内容は、先月(4月)の御命日で、私がみなさんにお話しさせていただきました「智慧と慈悲」の話と重なりますね。
5月 御命日法要
○ 日時 5月15日(金)16時~
○ 場所 礼拝堂
○ 法話 中森寿樹先生
◎ みなさん、お揃いでお参りください。