平成27年7月5日(日)中学校のオープンキャンパスを開催いたしましたところ、午後1時半からの全体説明会に約240組総勢700名のみなさまにご来校いただきまして誠にありがとうございました。心より御礼申し上げます。
学校長挨拶
みなさん、ようこそ龍谷大平安のオープンキャンパスにお越しいただきました。
さて、1876年(明治9)年に創立されました本校も、来年140周年を迎えますが、創立以来、親鸞聖人のみ教えに基づく心の教育を謳い宗教的情操の涵養(かんよう)を理想としてきました。「宗教的情操の涵養」というのは少し難しすぎるかもしれませんね。
それでは龍谷大平安で何を学ぶのかについて、少しだけお話しさせていただきます。
2013年の生徒手帳には『遍照(へんじよう)』という言葉を、昨年2014年の生徒手帳には『智慧(ちえ)』という言葉を、そして、今年2015年の生徒手帳には『慈悲(じひ)』という言葉を記させていただきました。相手の悲しみや痛みが自分の悲しみや痛みと感じることが出来る心を、生徒たちに育ませたいとの思いからです。
それでは、その「慈悲の心」を持っていれば、誰でも実践することのできる七つの施しを紹介しましょう。
一つ目の「眼施(げんせ)」は、温かく優しい眼差しで人と接すること。
二つ目の「和顔施(わげんせ)」は、優しく和やかな顔で接すること。
三つ目の「言辞施(ごんじせ)」は、優しい言葉で接すること。
四つ目の「身施(しんせ)」は、自分の体でできることを精一杯奉仕すること。
五つ目の「心施(しんせ)」は、思いやりの心を持って接することです。
六つ目の「床座施(しようざせ)」は、席を譲ることで、
七つ目の「房舎施(ぼうしやせ)」は、場所をあたえ、あたたかく迎えることです。
この七つを「無財(むざい)の七施(しちせ)」と言います。これらは、他人に対して、たとえ財産がなくても、親切な思いやりの心を持っていればできるものばかりです。龍谷大平安で学ぶのは、知識・教養・学問の世界だけではありません。今まで見えなかったこと、気づかなかったことに目覚め、他人に対する思いやりの心を磨くことにあります。
西本願寺のお膝元でこのようにして過ごす六年間は、みなさんに仏教的なものの見方や考え方が自然と身についているのです。それが、平安で学ぶことの意義でもあります。
今日は限られた時間ではありますが、龍谷大平安をしっかりと見て、存分に楽しんでください。
本日はお越しいただきまして誠にありがとうございます。