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平成28年 修正会 2016年01月05日(火)14時44分

平成28年 修正会〔しゅしょうえ〕
                2016(平成28)年1月5日 午前10時~ 於、礼拝堂

学 校 長 挨 拶
 新年あけましておめでとうございます。
 さて本校もここ十数年で大きな変化を遂げました。振り返りますと、明治9(1876)年滋賀県彦根の地に「金亀教校」として創立されましてから126年間男子校であった平安が、2003(平成15)年に男女共学となりました。さらに5年後の2008(平成20)年に龍谷大学付属平安中学校・高等学校と校名を変更いたしました。そして、昨年4月1日学校法人平安学園は学校法人龍谷大学と法人合併し新たな歩みをはじめました。
 いよいよ、本年2016(平成28)年、創立140周年を迎えます。
 昨年の11月6日平安同窓会の理事会・懇親会を開催いたしました。この理事会に向けて、現在、理事をお願いしております同窓生に改めて平安同窓会の理事委嘱状をお贈りさせていただきました。同窓のみなさまは母校に対して熱い思いを持ち続けていただいていることをあらためて深く感じさせていただいたことであります。お陰さまで昨年の同窓会は女子の卒業生も含めて、過去にない人数の同窓生にお集まりいただきました。
 そこで、本年11月12日(土)に140周年の記念式典と記念祝賀会ならびに記念同窓会を開催する予定であるとのご報告をいたしました。先生方にもご協力の程よろしくお願い申し上げます。
 では少しだけ卒業生についてお話いたします。現在の卒業生総数は41,947名 (2015年3月卒業まで)であります。そして平成15(2003)年男女共学の1期生が2006年3月に卒業しましたが、そこからの女子の卒業生が1,315名です。平安同窓会の理事が983名うち常任理事が123名であります。お知りおきください。
 さて、クラブ活動では、硬式野球部が選抜大会に4年連続40回目の出場が期待できます。フェンシング部・卓球部・柔道・陸上競技部も選抜大会に出場します。チアダンス部も、全国ダンスドリル大会に出場します。その他、軟式野球・剣道・アメリカンフットボール・バドミントン(乙訓を破り京都2位!)・ハンドボール・ゴルフ(中野恵里花)も頑張っています。文化部では、コンクール・マーチング共に金賞、マーチングでは関西大会銀賞の吹奏楽部、個人で全国大会出場を果たした競技かるた部、その他、写真部・ネイチャー部・茶道部・インターアクト(カンボジア研修)・書道も頑張っています。華道部(仏花)と合唱部(敬礼文・三帰依導師)は宗教行事等でも活躍してくれています。
 いずれにしましても、中高併せて1800人の生徒の中には色々な背景による悩みもたくさんあることも事実ですが、振り返ってみると、みんな元気に頑張った昨年一年であったと思っています。
 先生方には、束の間のお正月休みでしたが少しはゆっくりしていただけましたでしょうか。そのお正月も3日からセンター入試直前演習でお世話になっている先生方には本当にありがとうございます。いずれにいたしましても、あらためまして、みなさん本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
 昨年の修正会で「心の健康の育て方」について、お話しさせていただきました。私たちは、日々を健やかに過ごしたいと誰もが願っていますが、そもそも「健やか」とか「健康」とは何でしょうか。近年、若い世代を中心に、「新型うつ」と呼ばれる問題が広がっています。小さなストレスから無断欠勤したり、医者から診断書を取り何度も休職を繰り返したりする若者です。
 こうした心の健康(メンタルヘルス)の問題の多くが、日常的なストレスから生ずるようになった昨今、もはや、原因は何かだけではなく、「SOC(首尾一貫感覚)」を高める事の必要性をお話いたしました。
 SOCを思い出してください。SOCは「理解可能感」「処理可能感」「有意義感」で構成されていました。つまり、(わかる感)(できる感)(やるぞ感)で、これは、いずれも厳密には根拠のない自信であり、自分の置かれている社会に対する、基本的信頼感であります。
 この(わかる)(できる)(やるぞ)というのは、結局は、自分自身が何ごとにも前向きに積極的に考えること、つまり、自分に自信を持つことが必要になってきます。しかし、この(わかる)(できる)(やるぞ)と思えることの裏付け・根拠が大切です。それが親密で安定した人間関係です。難しい状況や理解できない状況も、(わかる)(できる)(やるぞ)という自信だけではどうすることもできないことでも、周りに信頼できる仲間がいるというだけで、その難局を乗り越えることに格段の違いがでてくるのです。
 ということで、自己中心性から発せられる愚痴ではなく、本当の意味でざっくばらんに仕事上の悩みが話せ、それを聞いてもらえる風土と環境を備えた仲間という集団づくりを今年の平安は目指したいと思います。そして、生徒たちには「仏さまを悲しませない生き方」を心がけて日々を送って欲しいと願っています。
 2016(平成28)年、本年も何卒宜しくお願い申し上げます。
      龍谷大学付属平安高等学校・中学校 校長 燧土勝徳