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御礼 第1回 学校説明会(高校受験生対象) 2016年06月19日(日)16時04分

2016年6月19日(日)午後1時から本校講堂におきまして『第1回高校受験対象学校説明会』を開催いたしましたところ雨でお足もとの悪い中、約350組の生徒・保護者のみなさまにご来校いただき心より御礼申し上げます。

学校長挨拶

 本日は本校の「2017年度入試の第1回学校説明会」に、お足元の悪い中、たくさんの方にお越しいただきまして誠にありがとうございます。
 さて、明治9(1876)年、滋賀県彦根の地に「金亀(こんき)教校」として創立されました本校も、本年5月21日をもちまして満140歳となりました。創立以来、親鸞聖人のみ教えに基づく心の教育を謳い、宗教的情操の涵養(かんよう)を理想としてきました。
 本年2016(平成28)年、本校が創立140周年を迎えるにあたり『建学の精神』を広く深く伝えたいとの願いのもとに「平安の願い“三つの大切”」という冊子を作成いたしました。
 私の方からは、本校の教育理念について少しお話しさせていただきます。
 本校の「建学の精神」は、「浄土真宗の精神」です。浄土真宗の精神とは、生きとし生けるもの全てを迷いから悟りへと転換させたいという阿弥陀仏の誓願に他なりません。
 本校は、この阿弥陀仏の願いに生かされ、真実の道を歩まれた親鸞聖人の生き方に学び、「真実を求め、真実に生き、真実を顕かにする」ことのできる人間を育てます。
 このことを実現するための日常の心得として「ことばを大切に・じかんを大切に・いのちを大切に」という3つの「大切」を掲げています。これらはみな、建学の精神あってこその心であり、生き方です。
 まず、「ことばを大切にする生き方」とは「素直な心と謙虚な心を持って常に心を調えるようにしなさい」ということです。人の言葉と行動というものは、すべて心の在り方より起こります。
 仏教では、人間には根本的に煩悩という悪い心があり、これらの心が起こることによって苦しみが生ずると説きました。「口は災いの元」という言葉があるように、自分本位の考え方から発せられた言葉は諍(いさか)いを起こし、言葉による暴力が高じると、殴る蹴る、ついには殺(あや)めるといった愚かな行動まで引き起こしてしまいます。
「ことばを大切にする生き方」とはつまり、自分の心の在り方を見つめ、その心をどのようにコントロールしていくかということに他なりません。
 次に、「じかんを大切にする生き方」とは「今日なすべきことを明日にのばしてはいけない。今という時間を大切にしなさい」ということです。世の中は無常であるのに、明日があると思うばかりに今なすべきことを先のばしにし、後悔する。私たちにも、そんな経験があります。
「今」は「今」しかない。仏教はその「今」をどう生きるかを問い、人としての一瞬を悔いなく生きる道を示した教えなのです。
 三つめの「いのちを大切にする生き方」とは「預かったいのちを磨きなさい」ということです。私たちの「いのち」は、実は預かりものです。
 多くの命の恵みをいただいて生かされている「いのち」であり、父や母などの多くの人たちに願われ支えられた「いのち」であり、かつまた阿弥陀さまの願いのかけられた尊い「いのち」であるというのが、私たちの「いのち」の在り方です。その「いのち」は、一たび失ったら、もう二度と取り戻すことのできない「いのち」でもあります。だからこそまた、尊いのです。
 仏さまから預かった大事な「いのち」と思えたとき、仏さまを悲しませない生き方をしようと考えるようになります。それが、「自らの人間性を磨いていく」ということであり、ありとあらゆる「いのち」を尊ぶ生き方です。
 阿弥陀仏の本願は『南無阿弥陀仏』という「ことば」となり、「必ず救いとるぞ」と呼びかけてくださり、ついには、私たちに無限の「いのち」を恵み与えてくださることに気づいた時、「今」という「じかん」を大切に生きる道がまた、私たちの前に開かれてくるのです。
 生徒たちにそんな人間に育ってほしいと心から願い「平安の願い“三つの大切”」としたことであります。
 こうした心の教育を「こころの幹(き)」として教育の根幹に据えて進学校化への改革も着実に進めており、確かな手応えも感じております。今後も今までにもまして、進化させ、しっかりと充実させていきたいと思っております。
 このあと、具体的に説明いたしますので、よくお聞きになって、是非とも学校選びの一番に本校をあげていただきますよう切にお願い申し上げまして、私の挨拶とさせていただきます。
 本日は、お忙しい中、お越しくださいまして誠にありがとうございます。