平成28年9月22日(祝)オープンキャンパスを開催いたしましたところ、午前9時半からの中学全体説明会に約210組、午後1時半からの高校全体説明会に約1080組、総勢3000名近くの生徒・保護者のみなさまにご来校いただきまして誠にありがとうございました。心より御礼申し上げます。
学校長挨拶
みなさん、ようこそ龍谷大平安のオープンキャンパスにお越しいただきました。
さて、1876年(明治9)年に創立されました本校も、本年創立140周年を迎えました。創立以来、親鸞聖人のみ教えに基づく心の教育を謳い宗教的情操の涵養(かんよう)を理想としてきました。「宗教的情操の涵養」というのは少し難しすぎるかもしれませんね。
それでは、龍谷大平安で何を学ぶのかについて、少しだけお話しさせていただきます。
みなさんは、こんなCMを見たことはありませんか?テレビやラジオで吹石一恵さんがナレーションをつとめられ、相田みつをさんの詩が朗読されます。
セトモノ と セトモノ と
ぶつかりっこすると すぐこわれちゃう
どっちか やわらかければ だいじょうぶ
やわらかいこころを もちましょう
そういうわたしは いつもセトモノ みつを
このセトモノとは、みなさんがご飯を食べる時のお茶碗をイメージしてください。お茶碗とお茶碗がぶつかると欠けてしまったり割れてしまったりします。どちらかが柔らかければ、割れないですよね。人もお茶碗と一緒で柔軟性がなく、頑固な人同士では、意見がぶつかってしまいます。でも、どちらかが「柔らかい心」を持って「なるほどね」と耳を傾ける姿勢があれば、衝突しないですみます。
このCMでは、交差点の横断歩道で、たまたま肩と肩がぶつかって睨み合いになるところ、一方が「ごめんなさい、失礼」と頭を下げる映像が流れます。
どうでしょう。ちょっとしたことを許せる気持ちが、世の中に少し足りていないかもしれませんね。このCMは、「やわらかいこころをもちましょう!」と、メッセージしています。そして、最後のフレーズに「そういうわたしはいつもセトモノ」とあります。
残念ながら、私たち人間は自分が自分がに執着し、素直になれずにいます。自己中心的で、自分が正しいと考えてしまうものです。
「そういうわたしはいつもセトモノ」というところに、自己中心的で、何でも自分が正しいと思う私の姿が映し出されているのです。実は、こうした自覚の上に立ってこそ「ありのままの自分をしっかりと見つめる」ことができるようになるのです。
龍谷大平安で学ぶのは、知識・教養・学問の世界だけではありません。他人に対する思いやりの心を磨くことにあります。この心を育てたいというのが龍谷大平安の願いです。
今日は、限られた時間ではありますが、龍谷大平安をしっかりと見て存分に楽しんでください。本日はお越しいただきまして誠にありがとうございます。