平成29年5月13日(土)13:00~
学校長挨拶
保護者のみなさまには、たいへんお忙しい中、平安保護者会総会ならびに第3回の「教育講演会」にご出席を賜り、誠にありがとうございます。平素は、学園に対しまして、ご理解とご協力を賜りまして、心より御礼申し上げます。
今春、中学の新入生99名を迎え中学生が358名となり、高等学校は、新入生401名を迎え1323名となりました。したがいまして、全校生徒1681名となります。
さて、明治9(1876)年、滋賀県彦根の地に「金亀教校」として創立されました本校も、お陰さまをもちまして、昨年、創立140周年を迎えさせていただきました。創立以来、親鸞聖人のみ教えに基づく心の教育を謳い、宗教的情操の涵養(かんよう)を理想としてきているところであります。
そして、本年2017(平成29)年141年目を迎えるにあたり、この140年の歴史と伝統を心のよりどころとして、「建学の精神」を広く深く伝えたいという願いのもとに「『建学の精神』の伝播と醸成」を教育の根幹に据えました。
本校の「建学の精神」は、「浄土真宗の精神」です。そして、伝播とは、広く深く伝えることです。醸成とは、雰囲気を醸し出すことで、辞書的には醸し出すとは、作り出す・生み出すことですが、肝心なことは無理やり押しつけるのではなく、あくまでも、自然に染み込むようにゆっくり養い育てること、涵養することが大切です。
昨年11月12日の創立140周年記念式典でのご門主のお言葉の中で人工知能について言及されました。人間とロボットの違いは何であるのか。その違いは私たち人間には心がある、だからこそ宗教を持つということでありましょう。
科学技術の発達した現代であるからこそ、私たち人間の生き方が問われることになります。そして、それは、日々の生活の中で私たちがどのように自分の命の問題を考え、周りの家族の方、友達のことなどを考え生活していくかということにつながります。
その背景には、必ず宗教が必要になります。という内容のお言葉を頂戴いたしました。
今年度、2017(平成29)年度の生徒手帳に「求道(ぐどう)」と私の書を記させていただきました。
求道とは、①仏の教えを求めて修行すること。②真理を追求すること。でありますが、それを、龍谷大学付属平安高等学校・中学校では、「阿弥陀仏の本願」を「鏡」として自己を深く見つめ、真摯に生きることのできる人間に成ることをめざすと意義づけました。そして、阿弥陀仏の願いに生かされ、真実の道を歩まれた親鸞聖人の生き方に学び、「真実を求め、真実に生き、真実を顕かにする」ことのできる人間を育てたい。生徒たちにそんな人間に育ってほしいと心から願っていることであります。
本日は、このあと「教育講演会」ということで、みなさまよくご存知の 清水 健 さんに「大切な人の『思い』とともに」という演題でお話いただきます。本当にお忙しい中、この平安にお越しくださいました。私もたいへん楽しみにしております。みなさまも、楽しみにしていてください。
それでは、今後ともご尽力を賜りますようお願い申し上げましてご挨拶とさせていただきます。本日は、ありがとうございます。