2017年11月12日(日)午後1時から本校講堂におきまして『第3回高校受験対象学校説明会』を開催いたしましたところ、約350組の生徒・保護者のみなさまにご来校いただき心より御礼申し上げます。
学校長挨拶
本日は本校の「2018年度入試の学校説明会」に、休日にも関わりませず、たくさんの方にお越しいただきまして誠にありがとうございます。
さて、龍谷大平安のあゆみを映像でご覧いただきましたが、お陰さまをもちまして、昨年、創立140周年を迎えさせていただきました。創立以来、親鸞聖人のみ教えに基づく心の教育を謳い、本年、創立141年目を迎えるにあたり、この140年の歴史と伝統を心のよりどころとして、「建学の精神」、つまり、「浄土真宗の精神」を広く深く伝えたいという願いのもとに「『建学の精神』の伝播と醸成」を教育の根幹に据えました。
また、今年度の生徒手帳には、「求道(ぐどう)」と記させていただきました。『阿弥陀仏の本願』を『鏡』として、自己を深く見つめ、真摯に生きることのできる人間に成ることをめざす。と意義づけました。
それでは、龍谷大平安がどのような生徒を育てたいのかということを少しだけお話しさせていただきます。
3年前の第86回選抜高等学校野球大会で硬式野球部が初優勝を果たしてくれました。甲子園での100勝まであと1勝に迫っております。その野球ですが、ホームベースを逆さまにすると家の形になりますね。実はサッカーやバスケットなど数ある球技の中で、ボールではなく「人」がゴールして得点するのは野球だけです。
まず、バッターが一塁に出ます。次に、自分の力で盗塁するかもしれませんが、監督のサインを受け次のバッターが、一塁にいるランナーを二塁・三塁に進めます。こうして野球はバッター・ランナーコーチなどみんなの力で塁上にいる「人」を前に進めて、ホームに迎え入れて、一点ずつ加点していく競技です。
こうして考えると、正に、ホーム、家です。家族みんなで協力してつくられる理想の家族です。学校ではホームルームクラスになります。秋は、文化・体育の祭典が各校で開催され、本校もすでに実施しましたが、文化祭や体育祭や音楽祭、そして球技大会など、クラスがまとまって活動するものすべてが、この「人」をホームに迎え入れて一点ずつ加点していく野球に象徴されているように思います。
それぞれ一人ひとりが、みんなのためにという思いを持って支え合うところに、家族の絆、クラスの絆、仲間との絆が生まれるのです。学校では、学業はもちろんのことですが、それ以上に大切なものを学びます。つまり、「集団の中の個のあり方」、集団生活を通して自分を磨く場所が学校なのです。
そして、家族や仲間や先生、地域のみなさんなど、そういったすべてのものに支えられ生かされていると感じられた時、いのちの大切さに気づくことができるのです。こうした気づきこそ、龍谷大平安が育てたい生徒の姿であります。
それでは最後に、龍谷大平安が大切にしている「ことば・じかん・いのちを大切に」をまとめておきます。
「ことば」は「南無阿弥陀仏」とお名号を称えることによって、誰もが仏さまに願われた存在であることに気付かされること、他人への思いやりの形が言葉で表れます。
「じかん」は、ものごとは時々刻々と移りゆき、必ず過ぎてしまうものです。生きている今を大切にしてほしいという思いを込めています。
「いのち」は、阿弥陀さまからの預かりものです。阿弥陀さまの願いのかけられた尊い「いのち」と思えた時、仏さまを悲しませない生き方をしようと考えるようになるのです。
さきほども申しましたが、龍谷大平安で学ぶのは、知識・教養・学問だけではありません。他人に対する思いやりの心を磨くことにあります。
こうした心の教育を理念の根幹に据えて、進学校化に向けての教育改革もしっかりと進めております。
このあと、具体的に説明いたしますので、よくお聞きになって、是非とも学校選びの一番に本校をあげていただきますよう切にお願い申し上げまして、私の挨拶とさせていただきます。
本日は、お忙しい中、お越しくださいまして誠にありがとうございます。