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成道会を勤修いたしました 2018年12月07日(金)08時29分

写真12月7日(金)第4時限目(高校3年生は3時限目)に『成道会<じょうどうえ>』を勤修させていただきました。
『成道』とは、ゴータマ・シーダッタ(釈尊)が35歳のとき真実に目覚め(さとりを開くこと)仏陀となられたことを意味します。仏陀とは「真実に目覚めた者」という意味です。したがって成道会とは釈尊が真実に目覚められたことを祝い、またあらためて釈尊の教えに触れる行事です。今日でも成道会は仏教関係学校をはじめ広く執り行われています。
次が、行事要文です。

 29歳で出家なさったシッダールタ太子は、その後、6年間、激しい苦行をされた。それは、後に自ら「これ以上の苦行をした者は、過去にも未来にもないであろう」と言われたほどの、苦しい修行であった。しかし、苦行によっては、さとりを得ることはできなかった。
 この苦行をいさぎよく放棄した太子は、尼蓮禅河で沐浴をし、村の娘スジャータの捧げる乳粥で元気をとりもどされた。太子は、しっかりとした足取りで歩を進め、河のほとりにそびえる菩提樹の下に座られた。
 「さとりを得るまでは、死んでもこの座を立たないであろう」
 固い決意の下、太子は最後の思惟に入られたが、甘美なものの誘惑、華やかな生活への未練など、心は騒ぎ、悪魔となって襲いかかった。それは、血も涸れ、肉も裂けるほどの激しい戦いであった。しかし、太子の強い信仰と深い智慧は、それらの煩悩をことごとく砕き去っていった。
 夜明けがきた。空には、幾千もの星がまたたいていたが、ひときわ明るい暁の明星を仰いだとき、太子の心は光り輝いた。さとりは開け、太子は仏陀となられたのであった。太子35歳、12月8日の朝明けのことであった。
 菩提樹の枝をわたるそよ風も澄み渡っていた。朝の雲は、七色に美しく色をかえた。そして、み仏の座から、光明が十方に流れていった。仏教という新しい教えの誕生であった。