HEIAN BLOG 校長 BLOG

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申し訳ありませんでした! 2020年03月14日(土)16時02分

申し訳ありませんでした。ほぼ一ヶ月の間、校長ブログ掲載を休止しておりました。
ご承知のとおり、新型コロナウイルス感染の防止対策について、右往左往し、朝令暮改の日々を過ごしておりました。正直に申しまして、疲労困憊の極限におります。一日も早くに生徒たちの声が響き渡る学校を取り戻したいのですが、世界的にはパンデミック宣言が出たばかり。4月からの新年度は予定どおりに始業できるのか、まさかゴールデンウィークまでこんな状況が続くのではないだろうかと、先を見通せない不安が体力低下、睡眠不足の原因なのかも知れません。

この間、学校は、年度末を控えて、最大級の学校行事が目白押しでした。

写真2月19日(水)には、付属中学校三大行事の掉尾を飾る English Day が開催されました。例年は、各学年の代表生徒の発表を行っていたのですが、本年は中学生全員が出場、発表する方式に切り替え、午前・午後の一日開催で実施いたしました。特に3年生のプレゼンテーションのレベルの高さは特筆もので、このまま高校までこの取組を継続したら、生徒たちはどこまで成長するのだろうかと思わせるほどの充実ぶりでした。次は、校長、私の開会の挨拶の一部です。
 I actually regret that I did not continue learning English after my graduation from university. It is said that "Continuity is the father of success!", but I would like to amend that and suggest that "Only continuity is the father of success!" If you continue studying English throughout your life, starting with this “English Day”, I believe nothing will better predict your future achievements. Please do your best and pursue excellence.

写真2月29日(土)は、高等学校卒業式。直前まで開催の可否を検討し尽くし、結果として、付属中学生や高校在学生の登校を禁止して、卒業生・保護者の方々・来賓の方々や教職員全員がマスクを着用するという異様な風景の中で、卒業生呼名に応じての返事なし、校歌はじめ仏教聖歌すべても声入りCDで斉唱はしないスタイルで挙行いたしました。式そのものは厳粛で荘重に挙行できました。また、3年間の高校生活を振り返った生徒答辞は秀逸で、壇上で必死に涙をこらえたものでした。

写真本日3月14日(土)、中学卒業式。本来なら昨日で臨時休校措置が解け、中学在校生も臨席した上で、厳粛かつ華やかな卒業式となるはずでしたが、臨時休校を19日(木)まで延期せざるを得なかった関係で、高校と同じく、非常に制限された形での式典となりました。義務教育課程の修了という、永い人生の中でも希な節目の日でしたが、本当に残念無念な一日でした。でも、式終了後の校門付近で「校長先生、記念写真をお願いします!」と大勢の卒業生から声かけいただいたのが、大きな救いでした。

次は、高校・中学の両卒業式での式辞の共通部分です。この一節で、私の思いを十分におくみとりいただきたいと思います。

 本年は、新型コロナウイルスによる感染症の蔓延で、世情騒然とする中での卒業式となりました。一時は卒業式の挙行すら危ぶまれる中で、保護者の皆さま方のご理解や、学級担任の先生方を中心とする本校教職員の熱意にて、このように卒業式が挙げられますことを、まずもって校長として、誠に有り難く、謹んで衷心よりの御礼を申し上げます。
 いま、私は有り難きことと申し上げました。平穏な日常の中で、当たり前と思い込んでいた事々が、現在のような異常ともいえる社会情勢の中では、実は決して当たり前のことではなかったと思い知らされます。阪神淡路大震災の時、東日本大震災の時、先年の台風十九号被災の時も、そうでした。平和で、幸せで、豊かな日常は、ある日突然、そのすべてを失い、取り返しのつかない日々へと転落してしまいます。
 あなたたちのこれからの永い人生の中では、いろいろな困難や苦痛に直面するかとも思います。当たり前と思い込んでいたことが、実は決して当たり前のことではなく、実は有り難き、希有なことであったと思い知ることがあるはずです。
 当たり前こそが、実は有り難きことであると、私は申し上げました。この理解から、皆さんが、ありがとう!ありがとう!の報恩感謝の日々を、日常の常として積み重ねられていかれることを、心の底より願い上げます。

この感染症の拡大は、残念なことに、その終息が見通せません。しかし、「明けない夜はない!」ことを信じて、一日でも早く"七条大宮の平安の地"に生徒の歓声が響き渡るのを心待ちにいたします。

どうか皆さまのご健勝と平穏な日々を、心よりお念じ申し上げます。