2月9日(火)午前10時から、龍谷平安中学・高校合同の涅槃会を本校礼拝堂にて勤修いたしました。明日の高校入試の関係もあり、本日は教職員・生徒ともに在宅勤務日・自宅学習日です。それぞれは、オンラインでリモート視聴いたしました。
式次第等は、次のとおりです。
□ 式 次 第
開式の言葉
1 「敬礼文」・「三帰依」
2 「さんだんのうた」・・・校長代表焼香
3 「念仏」
4 法話・・・釈 徹宗 先生
5 「恩徳讃」
6 合掌・礼拝
閉式の言葉
□ 涅槃会によせて
涅槃会とは、80歳でこの世を去られたお釈迦さまを偲<しの>び、またお釈迦さまの説かれた教えに耳を傾ける行事です。
お釈迦さまは、35歳のとき悟りを開き、亡くなるまでの45年間、インド各地を巡り多くの人々に教えを説かれました。お釈迦さまは80歳のとき、生まれ故郷であるカピラヴァットゥに向けて最後の旅に出たといわれています。その旅路の途中、クシナガラでお釈迦さまはお亡くなりになりました。クシナガラに到着する前に訪れたパーヴァーという村でチュンダから差し出された食べ物にあたったことが原因だと考えられています。
お釈迦さまは体調を崩されながらも旅を続け、クシナガラに到着しました。そこで、沙羅双樹<さらそうじゅ>の間に頭を北にして横になりました。「世は無常であり、会う者は必ず別れねばならぬのがこの世の定めである。怠ることなく精進<しょうじん>せよ。」という言葉が最後の教えとなりました。入滅は2月15日であったと伝えられています。
私たちは時として「変わらないもの」を望みますが、そう思っている私自身も変わっていきます。すべては移り変わること、これを「事実」、「真実」であると釈尊は教えます。あの頃に後戻りたいと思っても当然の事ながら戻ることは出来ません。今日という1 日もまさに最初で最後になります。「無常」という教えから、今日という1 日を一生懸命生き抜くことの大切さを改めて考えさせられるように思います。
本日のご法話は、相愛大学副学長・人文学部教授の 釈 徹宗 先生よりいただきました。先生は、浄土真宗本願寺派ご門主のご親教「念仏者の生き方」のお心を体したご教示「私たちのちかい」を基に、「和顔愛語(わげんあいご)」 の意味をご紹介の上で、高校生はもちろん中学生にもわかりやすいお話をしていただきました。
先回の報恩講と同様、この涅槃会は、オンラインで生徒たちに動画配信されたのですが、生徒たちの心に染み入るご法話であったと確信しております。
□ 釈 徹宗 先生のプロフィール
1961(昭和36)年大阪府生まれ。僧侶。宗教学。相愛大学副学長・人文学部教授。論文「不干斎ハビアン論」で涙骨賞優秀賞(第五回)、『落語に花咲く仏教』で河合隼雄学芸賞(第五回)、また仏教伝道文化賞・沼田奨励賞(第五十一回)を受賞している。著書に『法然親鸞一遍』など多数。
釈先生、本当にありがとうございました。