3月1日(月)午前10時から、本校本館3階講堂にて、龍谷大学付属平安高等学校 第73回卒業証書授与式 を挙行いたしました。
389名の卒業生の皆さん、本当におめでとうございました。
保護者の皆さま、ご子女在学中は、本校の教育活動に格別のご理解とご支援、ご協力をお寄せいただきました。衷心よりの御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
当日は、好天に恵まれ絶好の”卒業式日和”となりましたが、京都府への緊急事態宣言が解除された翌日、感染症防止対策に万全を期すため、保護者の皆さまには式場にご入堂いただかず、別室にてのオンライン・リモート視聴をお願いいたしました。ご子女の晴れの卒業式、本当に申し訳ございませんでした。
また、ご来賓の皆さま方からのご祝辞も拝辞し、式典自体を30分で進行するという非常措置も取りました。ご理解とご協力の程、重ねて御礼申し上げます。
厳粛にして簡素な卒業式ではありましたが、卒業生の皆さんの式に臨む姿は本当に感動的で、本校での学業成就の喜びに満ちあふれたものでした。卒業生代表 小林真大 君の「卒業のことば」にはグッと胸にこみ上げるものがあり、壇上ではありましたが、思わず背筋を緊張させて威儀を正したものでした。
時間の制約もあり十分には意を尽くせませんでしたが、私の「式辞」の一部は、次のとおりです。
ただ今は2020(令和二)年度学校法人龍谷大学 龍谷大学付属平安高等学校卒業生389名に卒業証書を授与いたしました。
卒業生の皆さん、本日のご卒業、誠におめでとうございます。
(中略)
おおよそ一年前に過ごしていた日常は、このコロナ禍により、そのほとんどが非日常となりました。私たちは、かつての平穏な日常の中で当たり前と疑いもなく思い込んでいた事々が、現在のような異常な社会情勢の中では、実は決して当たり前のことではなかったと思い知らされています。かつての当たり前は、今は「あり得ない」「有り難き」こととなっています。少し大げさに表現しますと、皆さんは現代史上、かつてないほどの「変化」に直面しています。そして、この「変化」自体もさまざまに更なる変化を重ねます。流転・無常の日常は、好転するばかりとは限らず、時に暗転することもあるかとは思いますが、そうした世上であるからこそ、皆さんにはご卒業後も「変化」に動じない行動・実践の哲学を堅持していただきたいものです。
本校の「建学の精神」である三つの大切、“ことばを大切に” “じかんを大切に” “いのちを大切に”をもう一度しっかりとその意味を吟味して、「自省利他」即ち「他者との関係性の中で厳しく自分自身を見つめ直し、ご縁あるすべての人々の幸せに資しているか」を問い続けて欲しいと念願いたします。
結びに、保護者の皆様方に衷心よりのお祝いと御礼を申し上げ、卒業生の皆さんに次の言葉をお贈りいたします。それは、お釈迦様の最期のお言葉とされるものです。
もろもろの現象は移ろいゆく。怠ることなく 努めなさい!
どうぞ、報恩と感謝の日々を積み重ねていかれることを念じ、本日の式辞といたします。
卒業生の皆さん、ご卒業、本当におめでとうございました!