5月8日(土)、本館講堂におきまして 花まつり を勤修させていただきました。
これはお釈迦様の誕生日をお祝いする仏事で、所によっては 潅仏会(かんぶつえ) とも呼ばれるものです。ご誕生されたルンビニーの花園になぞらえた「花御堂(はなみどう)」と呼ばれる花で飾った小堂に潅仏盤という水盤を置き、その上に安置した誕生仏の像の頭上に柄杓で甘茶を注ぎます。
本来であれば、「花まつり」は毎年お釈迦さまが誕生されたとされる4月8日に行うべきですが、龍谷平安で5月に行うのは、4月は入学式などの行事と重なるためであることをお知りおき願います。また、昨年はコロナ禍による臨時休校で勤修させていただけませんでした。
本年も講堂収用定員の関係で、1時間目と3時間目の2部構成としましたが、「密」を避けるため1時間目は高校1年生を、3時間目は高校3年生を教室にとどめおき、講堂の様子をライブ中継するという形式で勤修させていただきました。
式次第と「行事要文」は、次のとおりです。
なお、御法話につきましては、中学生と高校1年生の部では浄土真宗本願寺派布教使の 田坂 亜紀子 先生に、高校2年生と3年生の部では同じく布教使の 鴬地 清登 先生にお願いをいたしました。
【式次第】
開 式 の 言 葉
1 行 事 要 文
2 献 灯 ・ 献 華
3 「 敬 礼 文 」・「 三 帰 依 」
4 「 さんだんのうた 」
5 「 念 仏 」
6 「 花祭りの歌 」
7 ご 法 話
8 「 恩 徳 讃 」
9 合 掌 ・ 礼 拝
閉 式 の 言 葉
【行事要文】
ヒマラヤの南に、釈迦族(しゃかぞく)の都カピラがあった。王の姓はゴータマ、名はスッドーダナ、妃はマーヤー夫人といわれた。
産月の近づいたマーヤー夫人は、生家に帰る途中、ルンビニーの園にお立ち寄りになった。春の陽はうららかに照り、花園の樹木)は、美しい花を咲き匂わせていた。マーヤー夫人が右手をあげて、アショーカの花の枝を手折ろうとしたその時、王子がやすらかにお生まれになった。世界は歓喜に満ち、天からは甘露の水が降り注ぎ、王子の体を洗った。時に4月8日、後に仏陀となられる王子ゴータマ・シッダッタの誕生であった。
王子はお生まれになってすぐ七歩あゆまれ、天と地を指さし「天にも地にもわれひとり尊し。われはこの世の苦しみをとりのぞき、すべての衆生(しゅじょう)を救うであろう」と言われた。それは、生きとし生けるすべての人々の、一人一人の生命の大切さを示された言葉であり、平和な世界を願って仏陀となられることの、高らかな宣言なのであった。