本日(2013/10/13)第2回生徒・保護者対象学校説明会を開催いたしましたところ、中学約70組、高校約280組のみなさまにご来校いただきまして誠にありがとうございました。心より御礼申し上げます。
学校長挨拶
本日は本校の「第2回学校説明会」に、たいへんお忙しい中、お越しいただきまして誠にありがとうございます。
さて、明治9(1876)年、滋賀県彦根の地に「金亀(こんき)教校」として創立されました、本学園も、この5月21日で満137歳になりました。本校は創立以来、親鸞聖人のみ教えに基づく心の教育を謳い、宗教的情操の涵養(かんよう)を理想としてきました。「宗教的情操の涵養」というのは、少し難しすぎるかもしれませんが、宗教的仏教的なものの見方や考え方が自然に染み込むように身についていくことを言います。
本校では、毎朝仏参をおこなっています。仏参は文字どおり仏さまにお参りすることをいいます。仏参は「私を救わずにはおけない」という仏の願いを聞かせていただくためにおこなわれるものです。ましてや、私の願い事をかなえるためにお参りするのではありません。静坐(正座)して「合掌・礼拝(らいはい)」をおこなう姿は、人間の最も美しい姿だといえます。
今年度、新入生に、こころの幹(き)と題しました「仏参ノート」を全員に配布しました。
これは、毎朝の仏参で本校の教員が講師を務め、約15分ほどの話をします。話の内容は、仏教的な話もあれば、体験談もあり、本を読んで感動したことであったり、本当にさまざまですが、教員は、生徒たちの心に響くよう、一生懸命に講話をいたします。その話を聴いて、感じたことを素直に文字にするためのノートです。体裁も何も考えず、ただただ感じたことを文字に落とすのです。それを担任が集め、目を通し、生徒一人一人の感性を担任が共有するのです。決して、評価をするのではなく、生徒指導の一助とするのです。
生徒たちにとっては、こうして文字に落とし込むことによって、自分とむき合うことに繋がります。
そういう意味では、「仏参」は、自分と向き合う時間と位置づけられるでありましょう。この「仏参」やさまざまな「宗教行事」を通して、宗教的なものの見方が、自然に心に染み込んでいくのです。そして、仏教的なものの見方ができることと、素直に人の話を聞く姿勢をつくるのです。これが「宗教的情操の涵養」です。
また、今年度から「生徒手帳」を一新しました。それは、本校の三つの大切「ことば・じかん・いのちを大切に」の「じかん」に焦点を充てました。この世に生きとし生ける全ての者、万物に平等に与えられている時間、また、無常なる時間、一分一秒を大切にという基本的な考え方をベースに生徒たちにスケジュール管理をしっかりさせたいという思いから、Diaryの部分を大幅に改良いたしました。入学式や始業式から卒業式・終業式まで年間スケジュールを全て盛り込んでいます。各学年の保護者説明会などの予定も入れてあります。そのDiaryの一週間単位で、学習目標や計画を立て、さらに、振り返りもできるようにしてあります。Diaryのあとの部分には、考査はもちろんのこと、週単位の早朝テスト、月単位のSUT、模試等の偏差値など、成績の記入欄もあり、学力の伸長度も確認できるようにしております。自分のことは自分でする、という当たり前のことを身につけさせたいという思いからです。いつまでも、親や先生を頼っていてはいけません、自分の足でしっかりと地面に足を付けて立ち、自分の責任の下、自分で前に進むこと、真の自立を願っている次第であります。
本校が目指す「こころの知性」EQを磨く実践は、ここから進めたいと思っています。龍谷大平安として、どのように生徒たちをサポートできるか徹底して考え、実行に移すというのが、我々の使命だと考えます。こころの教育とは、即効性を求めるのではなく、在学中はもとより、卒業してから10年後、20年後、生徒一人一人の一生涯を見据えてサポートするということでありましょう。高校の三年間に、どれだけの良質の種蒔きをするかにかかっています。龍谷大平安は、この良質の種蒔きをしっかりといたすことをお約束いたします。
以上、ソフト面としてお話しいたしましたが、ハード面、つまり、施設等の教育環境においても充実させたいと考えております。現在、校内には古い施設から新しい施設まで8棟の校舎がありますが、将来を担う生徒たちのより充実した教育環境の整備に着眼し、「安全・安心・快適」の3つのキーワードのもと、この7月よりまず第一次リニューアル計画として、北校舎耐震改修と北校舎に面したグラウンドの全面人工芝化さらには、全教室の省エネを考慮した照明のLED化を実施しており、今年度末の完成予定です。次年度は南校舎のリニューアルを予定いたしており、整えられた環境づくりにも取り組んで参りますので、どうぞ、リニューアルを終えた平安を楽しみにしていてください。
最後に、次年度募集より「選抜特進」「プログレス」「アスリート」として、さらにコースコンセプトの明確化をはかります。
少しややこしいかもしれませんが、龍谷大学教授陣と本校5教科教員により10年以上にわたる高大連携教科ワーキングを経て育て上げた「プログレス」の名称を龍谷大学進学コースと位置づけ、また国公立大学・有名私立大学進学を目指すコースを「選抜特進」、中高一貫を「一貫選抜」として新たなスタートを切ります。アスリートは、従来通り甲子園を目指します。
中でも、昨年から続く進学校化への改革は着実に進めております。月・水・金の放課後に実施しております「ドラゴンゼミ」も4月から順調に実施し、今後の模試に、必ず成果が現れると確信しております。また、先ほど触れましたように次年度から、高校のコース改編を行ない、それぞれのコースコンセプトに基づき、各コース、しっかりと充実させていきます。
このあと具体的に説明いたしますので、よくお聞きになって、是非とも学校選びの一番に龍谷大平安をあげていただきますよう切にお願い申し上げまして、私の挨拶とさせていただきます。本日は、お忙しい中、お越しいただきまして誠にありがとうございます。