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御礼 第4回 生徒保護者対象学校説明会 2013年12月08日(日)16時30分

本日(2013/12/8)第4回生徒保護者対象学校説明会を開催いたしましたところ、中学受験約100組・高校受験約400組のみなさまにお越しいただき誠にありがとうございました。お忙しい中お越しいただきましたみなさまに心より御礼申し上げます。

学校長挨拶

 本日は、本校の「学校説明会」に、たいへんお忙しい中お越しいただきまして誠にありがとうございます。
 さて、本校は、浄土真宗の宗門校として、親鸞聖人のみ教えに基づく心の教育を推進してまいりました。明治9(1876)年、滋賀県彦根の地に「金亀(こんき)教校」として創立されました本校も、この5月21日で満137歳になりました。心の成長は、例えば何年でこれだけ伸びた、というように外からはっきり見えるものではありませんが、日々の声かけや実践によって着実に成長していくものだと思います。また、それが、我々平安に勤める教師の使命だと考えます。
 その日々の実践として「あ・じ・み・そ運動」を展開しております。すなわち、挨拶をすること、時間を守ること、身なりを整えること、掃除をしっかりとすること、という基本的生活習慣が、自然な形で生徒たちに染みつくことが大切だと考えております。本校では「こころの幹(き)」を育てようとの呼びかけを広く行っておりますが、いわば土の下にある根っこの部分は表から見えなくても、幹の豊かな成長を支える土台になる重要な部分だと思います。つまり、目に見えない、地面から下の部分を大切にしたいからです。こう考えますと、みなさんよくご存じの 相田みつを さんの言葉を思い出します。
 土の中の水道管
 高いビルの下の下水
 大事なものは表に出ない
             みつを
 私たちは普段の生活の中で下水や水道管はあまり意識しません。しかし、いずれも我々の日々の生活を支えてくれている大切なものです。こころを開いてものを見ることができるように、仏教的なものの見方ができるように、生徒たちがそんな人格を形成し、立派な人間になることを願っているのです。
 本校では、学年交代で毎朝仏参を行っています。仏参とは文字どおり仏さまにお参りすることをいいます。仏参では、講堂でご本尊に手を合わせたあと、教師が経験や見聞した中から、生徒の心に響く話をします。今年度、高校1年生に「こころの幹(き)」と題しました「仏参ノート」を配布し、その日に聞いた話のテーマ、要旨、主題、つまり先生が伝えたかったことについて自由に記述させています。昨今は一般に、他人の言葉を聞くことができない子どもが増えているといわれますが、仏の教えを聞く聞法(もんぼう)や他人の話に耳を傾ける聴聞(ちょうもん)を通して、月を追うごとにどんどん記述も増えてきています。これを教師がチェックして、子どもの感じ方や考えを把握し、日々の指導に生かしております。
 優しい心、謙虚な心、素直な心を持つこと、多様な意見を受け入れ、他人を許す寛容な心を持つことは、私ども教員にこそ求められているものではないかと考えます。生徒との間に人間関係が築かれていれば、時に強い口調で生徒を叱咤激励することがあっても、「奮起してもらいたい」という願いは自ずと伝わるものではないでしょうか。日頃から、相手の気持ちに立ってどのような言葉をかけるのか、教員としての感性を磨きたいものと思います。
 また、今年度から「生徒手帳」を一新しました。本校の三つの大切「ことば・じかん・いのちを大切に」の「じかん」に焦点を充て、一分一秒を大切にという基本的な考え方をベースに、生徒たちにスケジュール管理をしっかりさせたいという思いから、Diaryの部分を大幅に改良いたしました。
 入学式・始業式から始まり卒業式・終業式まで年間スケジュールを全て盛り込んでおり、各学年の保護者説明会などの予定も入れてあります。そこに生徒たち自身が学習目標や計画、定期テストの結果などを書き込み、自分で自分の伸び方を記して、自己管理ができるように努めさせています。こういったことで、勉強を含め自分のことは自分でするという当たり前のことを身につけさせ、真の自立へと導いております。
 本校が目指す「こころの知性」EQを磨く実践は、ここから進めたいと思っています。こころの教育とは、即効性を求めるのではなく、在学中はもとより、卒業してから10年後、20年後、生徒一人ひとりの一生涯を見据えてサポートするということでありましょう。高校の三年間に、どれだけの良質の種蒔きをするかにかかっています。
 龍谷大平安は、この良質の種蒔きをしっかりといたすことをお約束いたします。
 さらに、今まで以上に「安全・安心・快適」な環境で学習ができるよう施設のリニューアル計画を実施しております。現在既に、第一次リニューアル計画として北校舎耐震改修と北校舎に面したグラウンドの全面人工芝化、さらには、全教室の省エネを考慮した照明のLED化を実施しており、年度内に完成予定です。次年度は南校舎のリニューアルを予定いたしており、整えられた環境づくりにも取り組んで参りますので、どうぞ、リニューアルを終えた平安を楽しみにしていてください。
 最後に、次年度募集より「選抜特進」「プログレス」「アスリート」として、さらにコースコンセプトの明確化をはかります。
 少しややこしいかもしれませんが、龍谷大学教授陣と本校5教科教員により10年以上にわたる高大連携教科ワーキングを経て育て上げた「プログレス」の名称を龍谷大学進学コースと位置づけ、また国公立大学・有名私立大学進学を目指すコースを「選抜特進」として新たなスタートを切ります。アスリートは、従来通り甲子園を目指します。
 このうち「選抜特進コース」は、昨年から続く進学校化への改革は着実に進めており、月・水・金の放課後に実施しております「ドラゴンゼミ」も、4月から全学年で実施し、生徒アンケートでは高3生の90%が「役に立っている」と回答してくれており、満足度の高さがうかがえます。龍大連携「プログレスコース」は、一定の基準をクリアすれば基本的には全員が龍谷大学に進学します。龍谷大学の全学部で付属平安からの入学生が核となるよう、基礎学力の定着をはかり、プレゼンテーション能力を育成しています。
 さらに次年度からは、カリキュラムの精選により、6時間目以降はコースコンセプトに応じた活動を行い、夏休みの使い方もメリハリのある形にしたいと考えています。現在、生徒一人ひとりの努力が見える新たな評価システムづくりに取り組んでおり、文化祭などの学校行事もさらにパワーアップしていきます。
 また今春、文化系クラブとして藪内流の茶道部を立ち上げましたところ新入部員が20~30人にもなりました。来春は、華道部・競技かるた部の新設予定もしており、現在、高校1年のクラブ加入率は85%にも達しています。
 いずれにしましても、自分の足でしっかりと歩いて行ける真の学力、人間力の育成を目指して新しい取り組みを推進してまいりますので、是非とも、龍谷大平安をお受験いただきますよう切にお願い申し上げまして、私の挨拶とさせていただきます。