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平成28(2016)年度 御命日法要【5月】  2016年05月16日(月)17時55分

【ご案内】

4月の御命日法要でご紹介いたしました、本願寺派保育連盟 教育原理委員長 丁野(ようの)恵鏡(えきょう)さんの『お父さん、お母さんへのメッセージ』から、宗教的な環境によって育まれる「まことの保育」を、一部改変して記させていただきます。

1、私たちは、すぐに他人と比較したり、また区別や差別をして、子どもの平等のいのちが見えなくなっていきます。阿弥陀さまのまなざしは、一人ひとりのいのちを平等に見ておられます。そして誰一人見捨てることなく、全てを等しく救いとってくださるのです。子どもが「お母さーん」と呼ぶのは、こころの中のお母さんが子に呼ばしめているのと同じように、私が「南無阿弥陀仏」と如来さまのお名前を称えるのは、こころの中の如来さまが「私の名を呼んでね」と、私に呼ばしめてくださるのです。阿弥陀さまは目には見えないけれど、常に私に寄り添い、共に悲しみ共によろこんでいてくださいます。
2、一粒のお米ができるまでには太陽や水、土など自然の恵みがなくてはなりません。多くの労働力もいります。私たちはそのお米のいのちをいただいて生きています。しかし、ややもするとそうしたことをすっかり忘れ、あたり前であるかのように日常を生きているのではないでしょうか。静かに自己を省みますと、多くの生きものの犠牲と、自分以外の目には見えない大きなはたらきによって生かされていることに気づかされます。あたりまえと生きている私は、決してあたりまえではなかったのです。「ごめんなさい」と自己を省み、「ありがとう」と精いっぱいいのちを輝かせ、社会のために自分のできることを奉仕する生き方を目指しましょう。
3、人間は自己中心の物差しで他人の話を聞いてしまいます。子どもは自分が見たり聞いたりした感動を、信頼する大人に聞いてほしいと思っています。ところが大人は、「子どもは幼稚であり未完成であるから」とか、「将来のために正しい指導をしなければならない」などと、子どもの話を十分聞かないで、一方的に自分の思いや考えを子どもに押しつけたりします。その結果、子どもが感動したこと、想像や夢が壊され、かえって子どもの心に欲求不満が沈殿してしまいます。子どもと真剣に向き合い、子どものお話にじっと耳を傾けて、できればそのつぶやきを書きとどめることを心がけましょう。
4、子どもは大人に比べてはるかに純真です。大人は「疑ってはいけない」といわれても、容易に信じることができません。裏切られたり、だまされた経験もあります。しかし子どもは、小さければ小さいほど経験が浅く、従って裏切られた経験もなく、なんでも無条件で信じます。生まれたばかりの赤ちゃんは、無意識のうちにお母さんや周りの大人を受け入れ、全面的に信じて生きています。信じなければ生きられません。だから赤ちゃんの目は澄みきって感動的です。そして大人は、子どもの無心な姿に心が洗われ、生きる活力をもらうのです。大人は、子どもを仏の子として敬わなければなりません。互いに敬い助け合い、そしてつながりあって、仲良くすることの素晴らしさを感じて育ち合っていきたいものです。                      (『本願寺新報 2015年(平成27年)4月10日』より)

おかげさまで 140周年 ありがとう“感謝”

5月 御命日法要 
○ 日時 5月16日(月)16時~
○ 場所 礼拝堂
○ 法話 中森寿樹 先生
                         ◎ みなさん、お揃いでお参りください。