今月の聖語・言葉を紹介します。
今月の聖語 ・・・ 正門聖語板
今月の言葉 ・・・ 教室掲示
□今月の聖語
少欲知足にして染・恚・痴なし 『仏説無量寿経』
この言葉は、『仏説無量寿経』という経典に出てきます。意味は、「欲は少なく足ることを知って、貪(むさぼ)り・怒り・愚かさを離れていた」ということです。これは、阿弥陀仏と成る前の法蔵菩薩のお姿を述べた一部です。他には「表情はやわらかく、言葉はやさしく、相手の心を汲み取ってよく受け入れ」などが経典(『仏説無量寿経』)に説かれています。
さて、今月の言葉で述べられていることは、法蔵菩薩が「少欲知足」であり、「三毒の煩悩」を離れていたということです。「三毒の煩悩(貪欲・瞋恚・愚痴)」については、今月の聖語等でも度々紹介しているので、言葉と意味はすでに知っていると思います。「少欲知足」は「欲は少なく足りることを知る」ということです。欲しいものを貪るように求めても、また次から次に欲は出てきます。そして、自分が一体何を求めているのかさえ見失ってしまうこともあるでしょう。大切なことは、足ることを知ることであり、自分自身の心をコントロールすることだと思います。
今月の聖語を踏まえ、一度自分自身の心のあり方や姿を見つめ直してみてください。
□今月の言葉
願はくは深く無常を念じて、いたづらに後悔を貽すことなかれ。 『教行信証』
いよいよ2021年がスタートしました。新しい年をみなさんはどのような心境で迎えたでしょうか。「一年の計は元旦にあり」という言葉があるように、勉強のこと、クラブ活動のこと等、昨年の反省を踏まえ、新たな目標に向けて気持ちを引き締めていることだと思います。
今月の言葉に述べられているように、仏教では「無常」を説きます。「無常」とは仏教の中心となる教えの一つで、すべては移り変わっていくことを意味します。私たちは後戻りができない、最初で最後の貴重な時間を日々過ごしています。もっと勉強しておけば・・・、もっと部活の練習を真面目にしておけば・・・等の後悔を残すことなく、今年も自分自身の目標に向けて精一杯コツコツと積み上げていきましょう。
何事も節目が大切です。気持ちを新たに2021年も精進していきましょう。合掌