2020(令和2)年度 御命日法要【7月】
私たちのちかい 一、自分の殻(から)に閉じこもることなく
穏(おだ)やかな顔と優しい言葉を大切にします
微笑(ほほえ)み語りかける仏さまのように
一、むさぼり、いかり、おろかさに流されず
しなやかな心と振る舞いを心がけます
心安らかな仏さまのように
一、自分だけを大事にすることなく
人と喜びや悲しみを分かち合います
慈悲(じひ)に満ちみちた仏さまのように
一、生かされていることに気づき
日々に精一杯(せいいっぱい)つとめます
人びとの救いに尽くす仏さまのように
青いお空の 底ふかく、海の小石の そのように、夜がくるまで 沈んでる、昼のお星は 眼にみえぬ。
見えぬけれども あるんだよ、見えぬものでも あるんだよ。
散ってすがれた たんぽぽの、瓦のすきに、だァまって、 春のくるまで かくれてる、つよいその根は 眼にみえぬ。
見えぬけれども あるんだよ、見えぬものでも あるんだよ。
この詩は、みなさんがよくご存じの金子みすゞさんの「星とたんぽぽ」という詩です。昼間の「星」も土の中にある冬の「たんぽぽの根」も眼には見えませんが、「見えないけれどもあるんだよ、見えないものでもあるんだよ、しっかり存在しているんだよ」と詠まれています。
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私たちは、日々の生活の中で、何事においても自分のものさしで物事を判断しています。
自分にとって都合のよいことだけを良とし、都合の悪いもの、自分に合わないもの、眼に見えないもの、知らないものを、否定したり、遠ざけたり、無視することがあります。
「氷山の一角」という言葉がありますが、巨大な氷の塊の海の表面に現れている部分は、実際の氷山のごく一部であって、海の中にはもっと大きな氷の塊が隠れています。これは、海に浮かんでいる氷山のように、「目に見えている部分だけではないこと」「見えないところには多くが潜んでいること」を意味しています。
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私たちは、しっかりとその見えている部分と見えていない部分の両方を見るまなざしを
持たなければなりません。そして、見えないものの中にこそ大切なものがあり、真実があるのだということを知っておきましょう。
「6 月 21 日(月)中学生対象仏参講話より」
◆「目に見える華やかさではなく“目に見えないもの”の大切さ」
2015 年龍谷大平安スローガン
7月御命日法要
○日時 7月 13 日(火)16 時 00 分~
○場所 講堂(密を避けるため礼拝堂から講堂に変更しておつとめいたします)
○法話 勤行(讃仏偈)のみ