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2021(令和3)年9月 今月の聖語・言葉について 2021年09月01日(水)09時00分

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今月の聖語・言葉を紹介します。

今月の聖語 ・・・ 正門聖語板
今月の言葉 ・・・ 教室掲示

【今月の聖語】
一切の生きとし生けるものは、幸福であれ、安穏(あんのん)であれ、安楽であれ。
『スッタニパータ』

 この夏、全国で新型コロナウイルスによる感染者数が爆発的に増えました。関西では、大阪がすでに緊急事態宣言を発令していましたが、先月には京都・兵庫も追加され、その期間を今月12日までとしています。繰り返し出される緊急事態宣言に対して、「またか」と感じてしまう人も多く、緊急事態宣言による人流の抑制効果は以前よりも低いように思われます。  
 さて、今月の聖語はお釈迦さまの言葉です。この言葉の前には、「他の識者(物事を正しく判断できる人)の非難を受けるような下劣な行いを、決してしてはならない」とあります。自粛にも関わらず、身勝手な行動は批判の的になりますし、まわりの人にも悪影響を与えかねません。人は少なからず自己中心的になりがちであり、今月の聖語を通して、あらためてそのことを考えたいものです。私たち一人一人がそのことを意識して行動すれば、皆が一日でも早く幸福・安穏・安楽(不安のない心安らか)な生活を送れるようになるのではないでしょうか。


【今月の言葉】
根を養えば樹は自ら育つ 東井義雄

 今月の言葉は、日本の教育者である東井義雄先生の言葉です。立派に伸びている樹は、その分、土の中でしっかりとした根を張っています。当然、その根の部分は表には見えません。根を土台(基礎・基本)と考えたとき、その根をしっかり養っていけば、おのずと成長につながります。皆さんは、勉強や部活動、習い事などに日頃励んでいると思います。どれにおいても、知識を学んだり、技術を身に付けるためには、土台(基礎・基本)が大切です。
 ちょうど先月、東京オリンピックが開催されました。シドニーオリンピックの女子マラソンで金メダルを取った、元陸上競技選手の高橋尚子さんが、「何も咲かない寒い日は下へ下へと根を伸ばせ、やがて大きな花が咲く」という言葉を座右の銘にされています。高校時代、高橋尚子さんはなかなか芽が出ませんでした。そんな時に、恩師から贈られた言葉だそうです。そして、諦めずに走り続けた結果、土台となる根を養うことで、オリンピックで活躍するまでに至ったのです。
 誰しも、何をやってもうまくいかないような厳しい時期があります。そんなときは、今月の言葉を思い出し、どのように行動して強い根を張ればいいのか考えてみてください。