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2021(令和3)年11月 今月の聖語・言葉について 2021年11月01日(月)09時00分

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今月の聖語・言葉を紹介します。

今月の聖語 ・・・ 正門聖語板
今月の言葉 ・・・ 教室掲示

【今月の聖語】
すべてのいのちあるものに限りない慈しみの心を持つべきである。
                        『スッタ二パータ』

 昨年、高知県沖で保護されたアオウミガメが、移送先の水族館でレジ袋などのプラスチックごみを排泄し続けたという新聞記事がありました。当初一カ月間は餌を食べることができなかったといいます。
 プラスチックごみは年間八百万トン以上が海に流れ込み、破砕されてマイクロプラスチックとなります。それらを食べた魚を人間が食べることにより、健康を害する状況が発生してきています。人間が自然界のみならず、自分たちにとっても脅威となっていることを認めざるを得ません。
 さて今月の聖語はブッダがお示しになられた言葉です。「限りない慈しみの心」とはすべてのいのちあるものの声なき声に耳を傾け、自分のことのように悲しみ、救わんとする心のことです。
 そのような、ブッダの御心に照らして、今、我々人間はこれまでのあり方を省みて、これからのあり方を考える時に来ているのではないでしょうか。すべての存在は互いに関わり合って生きているのであって、陸に住む私と、海に住むウミガメや魚と深くつながっています。すべてのいのちあるものが共に生きる道こそが、人間も豊かに生きる道となるのです。

【今月の言葉】
 これからがこれまでを決める
                 藤代聰麿

 後期が始まり一ヶ月が経ちました。これまでの学校生活を振り返ってみて、どうでしたか。
 「勉強をしなければならないとわかっているけど、やる気がでない…」「仲間とうまくいかず、つらい…」。これまでに悩みを抱えてきた人は少なくないかもしれません。
 たしかに、これまで(過去)がこれから(未来)を決めることはあります。また、これまでにやってしまったことを変えることも、なかったことにすることもできません。
 しかし、これからの生き方次第で、これまでの過去のもつ意味が変わることがあります。現状の問題点を打開しようとするならば、過去の失敗は良い経験になります。一方で、現状に満足し自らを省みないのであれば、失敗は失敗のままです。そういう意味で、過去は変わるものであり、変えられるものなのです。
 「私には無理…」「これまでもそうだったから…」と一歩踏み出せずにいるあなたの背中を、後押ししてくれる。そのような力を今月の聖語はもっているのではないでしょうか。