HEIAN BLOG 宗教教育 BLOG

記事一覧

令和3年度 報恩講 2022年01月13日(木)11時14分

本日は本校において、報恩講をお勤めしました。報恩講とは、親鸞聖人のご命日をご縁として、親鸞聖人のご恩に報いる集まりであり、浄土真宗では最も大切な法要です。また、親鸞聖人を通して私たちが阿弥陀さまに出遇わせていただいたということを喜ばせていただく御縁でもあります。

ファイル 496-1.jpg

この度のご講師は、本願寺派布教使の鴬地清登先生でした。鴬地先生は、親鸞聖人が「阿弥陀さまと出遇うときには、阿弥陀さまのお心を聞かせていただくことです。そして、南無阿弥陀仏というお念仏は、阿弥陀さまが私たちを喚(よ)んでくださっている声です」と教えてくださっていることをお話されました。どのように喚(よ)んでくださっているのかと言えば、「あなたのいのちを決して空しくは終わらせない」ということです。私たちが「無駄だ、無意味だ」と思うことであっても、阿弥陀さまから見れば、それは人生において尊いことであり、何一つ無駄なことではないということです。

ファイル 496-2.jpg

鴬地先生は、親鸞聖人の比叡山での修行について話された後、ご自身のことを紹介されました。元々在家のご出身で、同志社大学法学部で法律を学ばれ、20歳から29歳までの9年間、司法試験を受け続けたそうです。当時の受験者数は8~9千人が受け、合格するのは2千人。受け続けることでどんどん自分の世界にとわれ、自分よりも上位の受験者に対して劣等感を持ち、また下位の受験生に対しては優越感を持たれた鴬地先生。また、今までの時間が無駄だと感じられました。後に僧侶へ転身後、「人と比べて喜んだら相手が傷つく、人と比べて悲しんだら自分に傷つく」という言葉に出遇われます。ご法話を含めて、本日の行事を通じて、あらためて阿弥陀さまのお心を聞かせていただく御縁となれば幸いです。