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2022(令和4)年6月 御命日法要について 2022年06月14日(火)08時00分

私たちのちかい  一、自分の殻に閉じこもることなく
           穏やかな顔と優しい言葉を大切にします
           微笑(ほほえ)み語りかける仏さまのように
         一、むさぼり、いかり、おろかさに流されず
           しなやかな心と振る舞いを心がけます
           心安らかな仏さまのように
         一、自分だけを大事にすることなく
           人と喜びや悲しみを分かち合います
           慈悲に満ちみちた仏さまのように
         一、生かされていることに気づき
           日々に精一杯つとめます
          人びとの救いに尽くす仏さまのように

雨期を迎えると、「安居(あんご)」という仏教行事が始まる。雨安居(うあんご)とも夏安居(げあんご)ともいう。釈尊在世の頃から戸外で托鉢などはせず、3、4カ月ほど定住して修行などをした期間のことをいう。雨期になると、遊行の道に小動物(虫)が這い出るので踏み殺すおそれがあること、洪水による犠牲者が後を絶たず、その危険を避けるためとも学者はいう。釈尊最後の安居。病に倒れた釈尊が入滅されるかもしれないと心配された時があった。弟子の阿難は、最後に特別なことばを残されるのではと期待を抱く。その心を察した釈尊は「隠すような教師の 握拳(にぎりこぶし)は、存在しない」と語った。秘密にする教えはない。すべて平等に説いてきたではないかという。この対話は、普段からよく聞いておくことが大事だということを言っているのではないか、と思われる。釈尊と弟子の関係は、経典にみられる対話を通して知ることができる。その対話がなければ経典はおろか、仏教そのものが成り立たないと言われることがある。経典とは釈尊との対話集であるといっていいのかもしれない。釈尊のおそばに 25 年間いて、対話を続けた阿難。沈黙の対話もある。『観無量寿経』にみられる釈尊と韋提希の関係がそれだ。苦悩にあえぐ韋提希は釈尊に愚痴をこぼすのである。しかし釈尊は黙って聞かれるだけであった。龍谷ミュージアムで春季特別展「ブッダのお弟子さん」が開催中だ。教えが直接、人と人との関係に
よって伝わっていくということをご覧いただきたい。

「2022(令和4)年6月1日(水曜日)本願寺新報『赤光白光』より」

6月御命日法要
○ 日時 6月14日(火)16 時~
○ 場所 礼拝堂
○ 勤行 正信念仏偈
○ 法話 渡辺 有 師(浄土真宗本願寺派布教使)