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2023(令和5)年3月 御命日法要について 2023年03月14日(火)08時00分

私たちのちかい  一、自分の殻に閉じこもることなく
           穏やかな顔と優しい言葉を大切にします
           微笑(ほほえ)み語りかける仏さまのように
         一、むさぼり、いかり、おろかさに流されず
           しなやかな心と振る舞いを心がけます
           心安らかな仏さまのように
         一、自分だけを大事にすることなく
           人と喜びや悲しみを分かち合います
           慈悲に満ちみちた仏さまのように
         一、生かされていることに気づき
           日々に精一杯つとめます
          人びとの救いに尽くす仏さまのように


 友人との会話の中で、恩師のことが話題にのぼると、互いに口をそろえるように「厳しくて優しい先生」という思い出が出てくる。
厳しさと優しさということばは、一見大きくかけ離れた感を抱かせるが、実は互いによりそうような関係にも思えてくる。つまり、厳しさの中に優しさが、優しさの中に厳しさを感じとっていく世界が知らされるということである。本当の優しさは、厳しさの中から出てくるものであろう。恩師の姿を偲びながらそのようにも思えてきた。「明来闇去(みょうらいあんこ)」ということばがある。光によって闇が破られるという意味だが、闇があるから明かりがあると見ることができるのではないだろうか。また、闇をよく見るものは、光を見るともいう。闇は私たちの姿である。その煩悩具足の凡夫である私を見つめるということは、同時に仏さまの光の中に浴しているということである。短日植物であるアサガオは、夏至を過ぎて昼が短くなっていかないと花芽をつけることはない。朝の光を受けて咲くその前に、長くなっていく夜の闇の中で育てられているのである。3月は別れの季節である。別れを悲しむと言うことは、出会いのそのご縁を深く味わっているということであろう。親鸞聖人はその生涯の中で悲しみを深く味わわれた方である。そして、本願に出遇(であ)われ、導かれることにより、それを超えて生きる道を、力強く歩んで行かれた。私たちも聖人を慕い、み教えを聞いていく日々を送りたい。
「2023(令和 5)年 3 月 1 日(水曜日)本願寺新報『赤光白光』より」

3月御命日法要
○日時 3月14日(火) 16時~
○場所 礼拝堂
○勤行 正信念仏偈
○法話 藤澤彰祐(しょうゆう)師(浄土真宗本願寺派布教使)