今月の聖語・言葉を紹介します。
今月の聖語 ・・・ 正門聖語板
今月の言葉 ・・・ 教室掲示今月の聖語
【今月の聖語】
少欲知足 『仏説無量寿経』
この言葉は、『仏説無量寿経』に説かれており、阿弥陀仏と成る前の法蔵菩薩のお姿を述べられた一部です。他には「和顔愛語」「先意承問」(表情はやわらかく、言葉はやさしく、相手の心を汲み取ってよく受け入れ)などが説かれています。
さて、今月の聖語で述べられていることは、「欲は少なく足ることを知る」ということです。欲しいものを貪るように求めても、また次から次に欲は出てきます。そして、自分が一体何を求めているのかさえ見失ってしまうこともあるでしょう。仏教では、代表的な煩悩の一つに「貪欲」を説きます。これは「貪り」を意味し、欲のままに求め続けることで時として自他を傷つけ苦しめることにつながりかねないものです。
大切なことは、ほんの少しずつでも自分自身の心をコントロールしていくことだと思います。今月の聖語を踏まえ、一度自分自身の心のあり方や姿を見つめ直してみてください。
【今月の言葉】
歩んでいても、とどまっていても、ひとの命は昼夜に過ぎ去り、とどまりはしない。
-河の水流のようなものである。 『ウダーナヴァルガ』
河の流れが止まらないように、すべてのものは移り変わっていきます。仏教ではこれを「諸行無常」と説き、事実、真実とします。早いもので十月を迎えました。今年度も後半に入りましたね。改めて四月からを振り返ってみると、本当にあっという間に月日が流れていったように感じます。
仏教の開祖であるお釈迦さま(ゴータマ・シッダッタ)は入滅される前に「世は無常である。怠ることなく精進するように」と言い残されました。私たちのいのちも、また日々過ごしている日常の生活もすべては有限です。つまり、限りがあるということであり、限りがあるからこそ尊く、貴重だといえます。
普段の生活では気づきにくいことかも知れませんが、ふとしたときや何かの節目に「諸行無常」という現実と向き合ってください。水流のように二度と戻らないこの時間を改めて大切にして、自分自身の目標に向け精進していきましょう。 合掌