今月の聖語・・・正門聖語板
今月の言葉・・・教室掲示
【今月の聖語】
遇いがたくして 今遇うことを得たり 『教行信証』
この言葉は、親鸞聖人が書かれた『教行信証』に出てくるもので、親鸞聖人ご自身が尊敬すべき師に出遇えたこと、そして真実の教えを聞くことが出来たことへのよろこびを述べられています。
親鸞聖人はここで「遇」という字を用いていますが、この字は「偶然あう」という意味です。みなさんの日常を振り返ってみても、たまたま同じ学校だった、たまたまクラスが一緒だった、たまたま同じクラブ活動だったなど、人との出遇いとはまさに偶然だと思います。
四月に入り新入生は中学生活、高校生活がスタートします。二年生、三年生も年度が変わり、新学年として新たな気持ちで始業式を迎えたことだと思います。
新しい環境になり、この一年もみなさんにとって多くの出遇いがあることでしょう。様々な出遇いを大切にしてほしいと思います。そして、平安での浄土真宗のみ教えとの出遇いも改めて大切にしてください。
【今月の言葉】
たった一言が人の心を傷つける たった一言が人の心をうるおす 殿村進
みなさんの日常では、どのような言葉が交わされていますか。今までの生活を振り返ると、誰かの一言で救われた人、元気や勇気をもらった人もいるでしょう。その反面、嫌な思い、つらい思いをした人もいると思います。今月の言葉が示すように、言葉がもつ影響力は大きなものだと言えます。当然のことながら、相手に寄り添い、人の心を潤すような言葉を心がけたいものです。
以前、次のような言葉を目にしました。作者は詩人の吉野弘という方です。詩の一部になりますが、紹介します。
正しいことを言うときは少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは相手を傷つけやすいものだと気付いているほうがいい
暴言や汚い言葉だけでなく、良かれと思って発した言葉も言い方次第で相手を傷つけてしまうということです。自分自身が正しいことを言っていると思っているときこそ、言葉を慎重に選んだ方が良いかも知れません。一言の重みを改めて感じながら言葉を発していきたいですね。