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5月御命日法要 2024年05月14日(火)08時00分

私たちのちかい  一、自分の殻に閉じこもることなく
           穏やかな顔と優しい言葉を大切にします
           微笑(ほほえ)み語りかける仏さまのように
         一、むさぼり、いかり、おろかさに流されず
           しなやかな心と振る舞いを心がけます
           心安らかな仏さまのように
         一、自分だけを大事にすることなく
           人と喜びや悲しみを分かち合います
           慈悲に満ちみちた仏さまのように
         一、生かされていることに気づき
           日々に精一杯つとめます
          人びとの救いに尽くす仏さまのように

 「横顔のことば」というエッセーに出会った。人の横顔を見るのが好きだという。エッセーに影響されて、人の横顔を見てみると、正面から見るいつもの表情とは違って見える。また、見えなかったものが、少し角度を変えただけで浮かび上がるように視界に入ってくることがある。昔、国宝第 1 号に指定された広隆寺の弥勒菩薩を拝見したとき、気がつくと横から眺める位置に立っていたことを思い出した。そのしなやかな線と柔和な美しさに感動を覚えたものだ。私たちは常に正面から物を見ようとする習慣に生きている。自然なことかもしれないが、横から、そして角度を変えてみることは、ただ平面的な評価ではなく、奥深くその人を見ていくことになるように思う。すっかり定着したオンライン会議。そこには正面の顔ばかりで横顔がない。それは不自然だとそのエッセイストは言う。そして、ことば自体が変質してしまうことが大きいとも。オンライン式では 1 人ずつ順番に話すので、いきおい「正面のことば」になってしまうのに対し、対面式では、まわりから小さく聞こえる声もとりあげることができる。「正面切ったことば」「 俯(うつむ)きがちなことば」「横顔のことば」などがあると言う。ことばにも表情があるようだ。哲学者・大峯顕氏は、生きたことばには匂いや響きがあると言われていた。浄土真宗は聴聞、きくということを大切にする宗教である。ことばの表情、そして匂いや響きを聞いていきたい。
「2024(令和 6)年 5 月 1 日(水曜日)本願寺新報『赤光白光』より」


5 月 御命日法要
○ 日時 5 月 14 日(火)16 時~ ※防災訓練後
○ 場所 礼拝堂
○ 勤行 正信念仏偈
※当日は諸行事のため、勤行(おつとめ)のみ。