今月の聖語・・・正門聖語板
今月の言葉・・・教室掲示
【今月の聖語】
とも同朋にもねんごろにこころのおはしましあはばこそ 『末灯鈔』
今月の聖語は親鸞聖人の言葉ですが、親鸞聖人は念仏の教えを共に歩む人たちを「御同朋」と呼ばれました。そうした人たちにも大切に思う心を持ち合う。ねんごろは「懇ろ」と書き、心がこもっている様子を意味しますが、もとは「根も凝(こ) ろ」という言葉で、地中にある複数の根がからみ合っているような状態のことを指します。
クラスで考えると、クラスメイトがたくさんいて、根のように見えないところでつながり合っているのではないでしょうか。 今月は文化祭や体育祭といった大きな行事があり、各クラスで連日準備を進めていることでしょう。各行事に向けて、からみ合う根のように結束力を強め、互いに協力し助け合いながら取り組んでいってください。
【今月の言葉】
根を養えば樹は自ら育つ 東井義雄
今月の言葉は、日本の教育者である東井義雄先生の言葉です。立派に伸びている樹は、その分、土の中でしっかりとした根を張っています。当然、その根の部分は表には見えません。根を土台(基礎・基本)と考えたとき、その根をしっかり養っていけば、おのずと成長につながります。皆さんは、勉強や部活動、習い事などに日頃励んでいると思います。どれにおいても、知識を学んだり、技術を身に付けるためには、土台(基礎・基本)が大切です。
ちょうど先月、パリ五輪が開催されました。海外開催での五輪におりては、日本人選手の金メダルの数も過去最多となりました。2000年のシドニー五輪の女子マラソンで、金メダルを取った元陸上競技選手の高橋尚子さんが、「何も咲かない寒い日は下へ下へと根を伸ばせ、やがて大きな花が咲く」という言葉を座右の銘にされていました。高校時代、高橋尚子さんはなかなか芽が出ませんでした。そんな時に、恩師から贈られた言葉だそうです。そして、諦めずに走り続けた結果、土台となる根を養うことで、五輪という舞台で活躍するまでに至ったのです。
誰しも、何をやってもうまくいかないような厳しい時期があります。そんなときは、今月の言葉を思い出し、どのように行動して強い根を張ればいいのか考えてみてください。