今月の聖語・・・正門聖語板
今月の言葉・・・教室掲示
【今月の聖語】
嫉(ねた)みぶかく、吝嗇(けち)で、偽る人は、ただ口先だけでも、美しい容貌によっても、「端正な人」とはならない。 『ダンマパダ』
『ダンマパダ』とは、釈尊の教えを集めたもので、人間そのものへの深い反省や生活の指針を短い句によって示したものです。
釈尊は、たとえ良いことを言い、外見を整えても心の中で嫉み深く、けちで、偽る人は「端正な人」にはならないと述べています。
私たちは、自分をよく見せるために、身なりを整え、口では都合の良いことを言っていることがあるのではないでしょうか。釈尊が述べるように、大切なのは人間の内面にあるものかも知れません。いくら上辺を着飾っても、心が貧しければ「端正な人」にはならないという教えから、内面を見直すことの大切さを改めて学ぶことが出来ると思います。日常生活において一度自身の姿を振り返ってみましょう。
【今月の言葉】
いまだ万歳(まんざい)の人身(にんじん)を受けたりといふことをきかず、一生過ぎやすし。 『御文章』
このお言葉は、浄土真宗の第八代門主の蓮如上人が著した『御文章(ごぶんしょう)』に書かれている内容です。意味は、「いまだ人が一万年の寿命を受けたということを聞かない。一生はすぐに過ぎてしまう。」ということです。
「一生過ぎやすし」と言われたところで、なかなかピンとこないかも知れません。しかし、身近なところで考えてみると、本日から十月に入ります。つまり、今年度(2024年度)も後半に入ります。時の流れは早いものだと改めて感じないでしょうか。みなさんの日常を振り返ってみても、「もう過ぎてしまったか・・・」と実感できる場面がきっとあるはずです。その延長にあるのが「一生過ぎやすし」なのではないかと思います。
私たちのいのちには限りがあります。一万年の寿命もありません。限られたいのちだからこそ尊いものだと言えます。日々の過ごし方や時間の使い方、そして私たちのいのちは有限だということを改めて考えさせられる言葉だと思います。