今月の聖語・言葉を紹介します。
今月の聖語 ・・・ 正門聖語板
今月の言葉 ・・・ 教室掲示
【今月の聖語】
ただ今日まさに作(な)すべきことを熱心になせ。 『一夜賢者経』
今月の聖語は、お釈迦様が説かれた『一夜賢者経』の一句です。「一夜」というのは、「一昼夜」のことで、一日を指します。今日一日を怠ることなく、作すべきことを熱心にする人が「賢者」ということです。
私たちは、すでに終わったことをクヨクヨしたり、先のことばかり考えてしまうことがあります。テストの結果を見て、「しっかりやっておけばよかった」と過去を悔やんだ経験はありませんか。 そして、「次回のテストでは・・・」と考えます。「過去を追ってはならない、未来を待ってはならない」ということが、この『一夜賢者経』には示されています。お釈迦様は「今」を重点に置き、今日作すべきことをやるよう仰(おっしゃ)っているのです。大事なことは、今やらなければならないことを一所懸命に取り組むことです。勉強やクラブの練習などをコツコツと積み重ねることによって、テストで良い点数を取ったり、試合などで良い結果を出せるのではないでしょうか。
【今月の言葉】
私を見ていてくださる人があり 私を照らしてくださる人があるので
私はくじけずにこんにちをあるく 榎本 栄一
今月の言葉は、仏教詩人の榎本栄一さんの「あるく」という詩です。日常生活の中で、落ち込んでしまうこともあれば、とても苦しく辛い時があるかもしれません。そんな時は非常に「孤独感」を感じ、なかなか前に勧めなかったりします。しかし、私たちは決して一人ではなく、必ず周りにいる誰かがこの私を気にかけてくれているはずです。それは家庭で言うと、お父さんやお母さん。学校で言うと、先生や友人でしょう。
そして、榎本栄一さんにとって、自分自身を照らしてくださるのは、阿弥陀如来さまにほかなりません。阿弥陀如来さまは、この私を決して見捨てることなく、常に照らし続けてくださっているのです。いつも私のことを見ていてくださる人や、照らしてくださる阿弥陀如来さまがおられる。それだけで心強いですし、とても安心感が得られます。だから、私たちはくじけずに、今日という日を歩いてゆけるのではないでしょうか。
宗教教育係