本日のお話は、中1-2副担任の筒井先生でした。最初に「コペルニクス的転回」を紹介されました。「コペルニクス」とは、天動説に変わる地動説を提唱した、天文学者のコペルニクスのことです。今までの当たり前や常識(=地動説)を、180度ものの見方・考え方が変わった(=地動説)。この出来事を「コペルニクス的転回」と呼んでいます。
続いて、筒井先生は自身の中で「コペルニクス転回」が起こったエピソードをお話されました。筒井先生は静岡出身で、高校時代に野球部に所属されていました。その高校の野球部は、他の部活動と比べて特別な目で見られていました。その野球部に対して、ある体育科の先生は「野球部が嫌いなんじゃないか」と思う程、とても厳しかったそうです。その体育科の先生が筒井先生の教科担当になり、9月のある授業の時に「返事の声が小さい」という理由で、筒井先生は注意を受けてしまいました。その際、反抗的な態度をとってしまい、授業後にその先生と1対1で話すことになりました。
「お前ら野球部は、恵まれた環境にいて、全校生徒から応援されているのに、なぜそのことがわからないんだ」
「全校生徒に心から応援してもらえる、模範的な生徒になってほしいから、野球部をどの部活動よりも厳しく見ているんだ」
その先生が筒井先生に言った言葉です。野球部を嫌っているのではなく、むしろ野球部のことを考えてくれている先生だったのです。筒井先生はその先生の言葉を聞き、「今まで当たり前だと思っていたけど、これって特別なことなんじゃないか。そのことに気づかずに高校生活を送っていたのか」と思い始めたそうです。
このエピソードを通して、筒井先生が生徒たちに伝えたかったことがありました。
「当たり前だと思っていることは、本当に当たり前ですか?」
「3年前に新型コロナウイルスの影響で学校に登校できない経験をしているからこそ、これが当たり前でないことを知っているはずです。これの機会に、果たしてその行動が適していることなのかを考え、当たり前の有り難さを本当にわかっているかを振り返ってほしい」と仏参のお話を締めくくられました。
今朝の仏参のお話を、自身を振り返る機会にしてほしいものです。