5月13日(月)の仏参は、中学1年1組担任の前田先生のお話でした。
森見登美彦さんの『四畳半神話大系』という小説の紹介から始まり、
前田先生の経験を通して、「知覚動考」という今年度の中学部のスローガンについてお話しくださいました。
森見登美彦さんの『四畳半神話大系』は、大学3回生の主人公が、1回生の時に選んだサークルによって人生がどうなっていくのかということを描く小説です。
「もしあの時、こちらを選んでいたら…」という可能性が示されています。
このお話をもとに、前田先生にも、これまでの人生にいくつかターニングポイントがあったと振り返っていらっしゃいました。
幼少期、ピアノを買ってもらうチャンスがあったのに、断ったこと。
小学生の時、ビートルズに憧れて楽器を始めたこと。
入学した中学校に陸上部がなくて、吹奏楽部に入ったこと。
吹奏楽部に入った時、自分の希望する楽器ができなかったこと。
入学した高校はクラブ活動が盛んではなかったこと。
高校3年生になる時に強化クラブとしての吹奏楽部ができて、特別に入部を許可してもらったこと。
中でも、高校3年生で吹奏楽部に入部できたのは、自分の進路獲得のために、先生方にお願いしたからだとおっしゃっていました。
最初から無理だと諦めていたら、その後の音楽大学への進学も叶わなかったかもしれない、と。
「知覚動考」(ともかくうごこう)につながるお話です。
実現可能性が低いことかもしれなくても、まずは自分からアクションを起こしてみる。
自分のやりたいと思っていることを、誰かに話してみることからでもよいかもしれません。
難しいことでも、案外協力者はいるものです。
一緒に考えてくれたり、別の道を教えてくれたり…
時間はかかるかもしれませんが、そうやって着実に自分のやりたいことに近づいていけるのだと思います。
みなさんもぜひ、「知覚動考」を実践していきましょう。