京都に住んいると、こまかやかな季節の変化を感じる機会が多いですね。
旧暦で五月の雨でさみだれと読みますが、実際には梅雨に入りかけの時期の雨を指します。ちょうど今ごろですね。この時期に行われる行事に夏越の祓(なごしのはらえ)です。京都では多くの神社でおこなわれます。現代では、夏はまとまった休みもあって一年でも好きな人は多いのですが、昔は、疫病や干ばつなどにみまわれ、真冬とともに最も人が亡くなる時期でもあったようです。そこで、汚れを祓って、一年間が無事にすごせるようにと夏越しはおこなわれます。夏に祭りが多いのもこうした背景があるのです。
夏越しのころに食べる和菓子に水無月(みなずき)があります。もともとはこれも、氷の上に小豆をのせていただいていたらしいのですが、氷は貴重であったために、現在にように、寒天を氷にみたてて、小豆をいれたものをいただくようになりました。
ちょうど新茶も出始めた時期に、抹茶やほうじ茶と一緒にこのお菓子をいただくのも、季節感のなくなった現在ですが、手軽に季節を感じることのできる習俗ですね。国語の時間に月の異名の勉強ついでに、水無月を味わい、節電の夏を健康に過ごせるようにお茶会を催します。
平安は仏教では?
まあ、かたいことはいいっこなし、文化継承の教育だと思ってくださいませ。