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2月22日 2020年度最後の仏参 2021年02月22日(月)13時18分

2月22日(月)に今年度最後の仏参がありました。
導師は山口県から来られた阿部智史さんでした。

今日は「いろは歌」についてのお話でした。
阿部さんがご自身の娘さんに「いろは」という名前をつけたという話から始まり、自身の小学生時代に初めてひらがなを習った時の話になりました。

国語の授業でも習いますが、「いろは歌」をどれくらいの生徒が知っているでしょうか?
いろは歌とは、47音のひらがなを重複することなく並べて歌にしたものです。

いろは歌

いろはにほへと ちりぬるを【色は匂へど 散りぬるを】
わかよたれそ つねならむ【我が世誰ぞ 常ならむ】
うゐのおくやま けふこえて【有為の奥山 今日越えて】
あさきゆめみし ゑひもせず【浅き夢見じ 酔ひもせず】

たった47音とはいえ、この歌には大切なことが隠されています。
色かたちあるものはいつかは散っていき、終わりを迎えます。楽しいことや苦しいこともいつまでも続くわけではありません。
特にこの1年、コロナの影響で今まで当たり前にできていたことができなくなり「常」の意味を考えさせられましたね。
阿部さんは、限りある命、必ず終わりを迎えるのであれば、「本当に大切なもの」に出会っていこうとお話されました。

阿部さんのお話の中でも例として挙げられましたが、コロナ禍の今、どうしても見通しが立たず暗い気持ちになってしまいがちです。
ニュースでも取り上げられていますが、先日からようやくワクチン接種が始まり、私たちにとっても希望の光になりつつあります。
「今の状態がずっと続くことはない」という言葉がとても心に沁みましたね。

今回の仏参で現学年での仏参は終了となりました。
4月からはそれぞれ新学年で仏参を迎えることになります。
人の話を聴き、それに対して自分はどうなのかを考える良い時間です。どうしても毎日バタバタと多忙な生活を送っている私たちにとってこの時間はとても大切だと思います。
次年度以降もより良い時間となりますように。