HEIAN クラブ 紹介 クラブ紹介ブログ

記事一覧

ネイチャー部 久々の校外活動です 2022年05月30日(月)10時22分

 近年のコロナ禍による行動制限も緩和され、ネイチャー部の活動も校内での生物飼育や観察に限られていましたが、本当に久しぶりに校外での活動を再開することができました。

 今回はその第一弾として、これまで10年来の行き来のある、高槻市の生命誌研究館での見学と研修を行いました。
 今回の参加生徒は中高合わせて8名,館内入り口で検温した後,館内の見学に移りました。

ファイル 1457-1.jpg

 館内の展示物をざっと説明し、見学の際の注意事項を伝えた後、生徒たちは関心をもったコーナーで、熱心に生き物を観察したり、展示の説明を読んだりと、思い思いに時間を過ごしていました。

ファイル 1457-2.jpg

中でも、生徒たちはやはり実際の生きものへの関心が強く、肺魚やナナフシ(昆虫)などのようすに熱心に見入っていました。

 今年度初めての校外での活動は無事終了しました。また,状況を見ながら,徐々に活動を広げていきたいと考えています。

ネイチャー部 ヒイラギの葉脈標本 2021年02月06日(土)14時35分

ファイル 1257-1.jpg

 今年は暦の関係で124年ぶりに節分が2月2日になりました。
 節分と言えば,「鬼は外,福は内」の豆まきや,ヒイラギの枝に焼いたイワシの頭を刺して玄関先に飾る「柊鰯(ひいらぎいわし)」の風習があります。

 ネイチャー部としては,そのヒイラギをそのまま捨てるのはもったいない!と実験と観察の材料として取っておきました。
 というのは,ヒイラギの葉は葉脈標本の材料として有名で,この機会を逃さずにさっそく標本化してみることにしました。

 10%の水酸化ナトリウム水溶液で10分ほど葉を煮た後,水で充分に洗い,薬品で柔らかくなった葉肉を丁寧に歯ブラシで取り除きます。
 で,上の写真のようになりました。

 予想通り,細かい脈まできれいに残ってくれました。
 クラブでは,部員たちと相談して,ラミネーターで栞にしたり,レジン樹脂に封入したりと,このあとがまたいろいろ楽しみです。

ネイチャー部 アカハライモリの赤ちゃんが生まれました 2020年12月21日(月)09時56分

ネイチャー部では,現在メダカ,グッピー,金魚,アフリカツメガエル,プラナリアなどを飼育していますが,その中の一つ,アカハライモリが産んでいた卵から,先週の19日の土曜日に赤ちゃん(幼生)がふ化しました。

ファイル 1242-1.jpg

何にしても新しい命が生まれたのは喜ばしい限りですが,ひとつ問題が…。
アカハライモリの幼生は,ふ化後一週間ほどはお腹に残っている卵黄で餌なしで生きていけるのですが,その後は人の手で毎日餌をあげなければなりません。
厄介なのは,幼生のころは生きたプランクトンしか食べないため,前日にその用意をして,翌日にそのプランクトンをスポイトで与えることになります。

つまり,年末年始に毎日餌の用意と給餌に来なければならない,ということです。

生きものたちには年末年始はありませんので,生きものを飼うということは,こういう責任も伴うという勉強になってくれればと思います。
(もう一つ育っている卵もあるので年明けには2匹になるかもしれません)

ネイチャー部 炭焼き体験と自然観察会をおこないました 2020年11月24日(火)10時58分

 22日の日曜日に,龍谷大学の瀬田演習林の隣地で,炭焼き体験と自然観察会をおこないました。コロナ禍のため,今年度初めての活動になります。
 JR瀬田駅に集合後,バスで龍大の瀬田キャンパスまで移動し,演習林を抜ける道を目的地まで歩きました。当日は晴天に恵まれ,木漏れ日のさす中で,周囲の植物を観察しながら,ドングリを拾ったり,色づいた紅葉をながめながらの行程になりました。

ファイル 1232-1.jpg

 炭焼きは,演習林隣地の民家の方のご好意で,畑地に設営した簡易炭焼き窯を使っておこないました。
 炭焼きではいつもお世話になっている京都女子大学名誉教授の高桑先生から,窯の仕組みと炭焼きの手順について説明を受け,いよいよ作業が始まります。
 今回は龍大の演習林を間伐したコナラを材料として,窯の中を掃除してからコナラの薪を窯にぎっしり詰め込みます。
 材料の詰め込みが終わると,窯の蓋の上から水で練った土をかけて密閉します。その上に濡らした新聞紙とアルミホイルで包んでおいたサツマイモを並べて,さらに土をかぶせます。こうしておくと,炭焼き窯の遠赤外線で,中までホクホクの焼き芋ができあがります。
 次はいよいよ窯の火入れです。高桑先生の指導を受けながら,生徒たちは煙に苦戦しながら必死に火を焚きつけていました。
 白い煙が出ている間は,炭になる木材から水蒸気が出ているので,しばらくは煙突から出る煙の色を見ながら火をくべ続けます。

ファイル 1232-2.jpg

 だんだん煙の色が青っぽくなり,やがて煙が透明になると,煙突と焚き口を密閉します。この後は窯の中で材が蒸し焼きになり,炭化して炭に変化していきます。密閉した後は,3~4時間程度,窯が冷えるのを待ちます。
ちょうどお昼ご飯の時間になったので,窯の上で焼きあがったサツマイモを取り出しました。芯まで熱が通って半透明になった焼き芋をみんなで美味しく頂きました。

ファイル 1232-3.jpg

 窯が冷えるまでの時間を利用し,瀬田の演習林を散策し,自然観察をおこないました。
 演習林の入り口では見事な紅葉が広がり,生徒たちはおのおの写真を撮ったり,紅葉の絨毯を踏みしめたりしていました。
 散策の途中で冬イチゴがなっているのを見つけ,観察会が一転してイチゴ狩りに変わりました(笑)。道沿いを探しながら,イチゴが見つかるたびに歓声が上がっていました。
 また,窯の場所まで戻ると,高桑先生から稲刈り後の稲から,新たに稲穂が実っているのを教えていただきました。この時期の暖かさのせいで,非常に珍しいとのことでした。

ファイル 1232-4.jpg

 窯が冷えてきたので,窯の中からまだ熱い出来立ての炭を,注意しながら次々と炭を取り出しました。高桑先生曰く,今回はとても上手に良い炭ができたようで「こんなことは珍しいよ」と仰っていました。

ファイル 1232-5.jpg

 最後に,片付けをして,できた炭を皆で分けて持ち帰りました。
 炭は脱臭剤や水の浄化剤になり,災害時には燃料にもなります。

 この時期にしてはとても暖かい中での炭焼きになりました。
 今回は,炭焼き体験もあり,自然観察もあり,焼き芋もあり,紅葉もあり,イチゴ狩りもあり,と盛り沢山の行事になりました。
 参加した部員たちも楽しんでくれたようで,本当に有意義な一日になりました。

ネイチャー部 プロジェクトの第1歩です 2020年11月16日(月)10時24分

 前回のブログでアップしましたが,高槻の生命誌研究館の橋本研究室(大阪大学大学院)とネイチャー部で,プラナリアを用いた実験プロジェクトを開始する予定です。
 10月31日と11月2日は,ネイチャー部の部員が生命誌研究館を訪れ,研修を受けましたが,今回は橋本先生(大阪大学招聘教授)が来校され,現在の研究とこれからの実験の内容について講演していただきました。

ファイル 1225-1.jpg

 約2時間,ご自身の研究の内容をパワーポイントで説明され,今わかっていること,わかっていないこと,実験で明らかにしていきたいことなどを熱心にお話しされました。
 参加した部員たちは,内容の難しさと先生の熱意にやや圧倒されていましたが,「学会に出せる論文が書けるよ」「共同研究者と思っているので一緒にやりましょう」などの先生の言葉に刺激されていたようです。

 今後はまずプラナリアの繁殖と,初歩的な実験から開始し,その後は遺伝子操作などの段階へ進めていく予定です。

ネイチャー部 新規プロジェクト開始の予定です 2020年11月05日(木)13時41分

 現在,高槻の生命誌研究館の橋本研究室(大阪大学大学院)とネイチャー部で,現在飼育中のプラナリアを用いた実験プロジェクトを開始する方向で打ち合わせを行っています。
 これに伴い,先週の10月31日と11月2日の二日間,橋本研究室で,今後予定される実験の内容について,研修を受けに行ってきました。

ファイル 1216-1.jpg

 31日は高校1年生の部員が2名,2日は高校3年生の部員が3名が,実験の材料となるプラナリアの飼育や,切断による繁殖のさせ方,今後の実験の内容について説明を受け,見学と実際の作業の体験をおこないました。

ファイル 1216-2.jpg

 普段は入ることのできない大学の研究室の雰囲気や,実際の研究の内容に触れることができ,生徒たちにとって大変貴重な経験になりました。

 今後は主に校内で実験を進めることになりますが,ただ言われた通りのことをやるのではなく,実験の内容を理解して,さらにそれについて疑問を持ち,討論を重ねていく過程が非常に大切になります。
 これからの展開が非常に楽しみです。
 

ネイチャー部 生命誌研究館へ見学研修に行ってきました 2020年10月10日(土)17時28分

 今年度はコロナ禍のため,学校の様々な活動を自粛せざるを得ない場合が多く,ネイチャー部についても,これまで校外での活動を控えてきました。
 ただ,後期に入り,少しずつクラブ活動への制限も緩和されたため,本日,高槻市にある生命誌研究館での見学と研修を行いました。

 今回の参加生徒は中高合わせて9名でしたが,もちろん生命誌研究館とも感染対策を十分に打ち合わせをした上での開催です。
 まず,館内に入った時点で検温し,カンファレンスルーム(小ホール)で生命誌研究館の紹介ビデオを鑑賞した後,館内の見学に移りました。

ファイル 1199-1.jpg ファイル 1199-2.jpg

 これまではガイドの方から,館内の展示内容について丁寧な説明を受けていたのですが,今回は感染予防のため,一人ずつ専用のスマホを配布され,それぞれの展示や飼育生物のコーナーで,スマホから説明が流れる,という形になりました。

ファイル 1199-3.jpg ファイル 1199-4.jpg

 少し残念だったのは,これも感染予防のため,「触れる」体験のコーナーは,多くがカバーをかけられて直接触れなくなっており,また,各展示ブースでも人数制限がかかっていて,以前のような自由さは抑えられていました。

 それでも生徒たちは,それぞれが関心をもったコーナーで,熱心に生き物を観察したり,スマホから流れる解説に耳を傾けていました。

ファイル 1199-5.jpg

 今年度初めての校外での活動は無事終了しました。また,状況を見ながら,徐々に活動を広げていきたいと考えています。

ネイチャー部 プラナリアの再生実験を始めました 2020年09月01日(火)09時41分

先のブログでプラナリアの飼育開始をアップしましたが,その後順調に増え続け,総数が60匹を超えるまでになりました。

ファイル 1163-1.jpg

そこで,関係の書籍やネットの情報を参考に,プラナリアの再生実験を行うことにしました。
プラナリアは「扁形動物」に分類され,再生力が非常に強い生物として知られています。からだを数個に切断されても,それぞれの切片から一匹ずつに再生することができます。
メカニズムとしては,切断面の細胞がいったん未分化な状態に戻り,そこから頭やからだが再生するのですが,この仕組みは京都大学の山中伸弥先生で知られるiPS細胞と共通する部分もあり,注目されている生物でもあります。

今回は初めての実験として,部員の希望者5名が,プラナリア1匹ずつを切断しました。
ただ切断したのでは自身の消化液でからだが分解してしまうので,一週間前から絶食させ,切断時には凍らせた氷の上にろ紙を敷き,冷たさで活動を鈍らせたところを切断しました。

ファイル 1163-2.jpg

一応は切断が成功したようですので,今後それぞれの切片からどのように再生していくかを毎日観察していくことになります。
結果が非常に楽しみです。

プラナリア リターンズ!(ネイチャー部) 2020年07月07日(火)17時21分

久しぶりの更新です。

新型コロナウィルスの影響による休校が終わり、ネイチャー部の活動もやっと平常に近い形で活動できるようになりました。
中学生、高校生の新入部員も入部し、クラブの活動も少しずつ賑やかさを取り戻しつつあります(油断は禁物ですが)。

とは言うものの、残念ながらまだ学外での自然観察会や研修会への参加は自粛せざるを得ないため、当面のところは生物室で飼育している生物の世話と観察を続けています。

そんな中で、本校の事務の方から頂いたホテイアオイのバケツの中に、クラブ員がプラナリアを発見しました!
以前クラブでは、高槻の生命誌研究館から譲り受けたプラナリアを飼育していたのですが、残念ながら全滅してそのままになっていました。

今回20個体以上のプラナリアが見つかったので、さっそく容器に取り分けて、定温器に入れて飼育することにしました。

ファイル 1128-1.jpg

こんどこそは全滅させないように、じっくりと飼育・観察していきたいと思います。

ネイチャー部 京都府私立理科研究会の夏季現地研修会に参加してきました 2019年08月22日(木)13時13分

 8月の18日~20日の3日間,毎年行われる京都府私学理科研究会主催の夏季現地研修会に参加してきました。

 今回の研修は,愛媛県にある西日本最高峰となる石鎚山への登頂と,愛媛県から高知県にまたがる日本三大カルストの一つ,四国カルストの見学が主な目的です。
 本校からの参加は,中学1年の新入部員3名を含む9名で,18日の夜に学校に集合,飼育生物の世話をしてから,京都駅に移動し,団体バス乗り場から夜10時にバスで出発し,淡路島を経由し,徳島道~松山道を通り,翌朝6時に石鎚ドライブウエイの入口に到着しました。
 さらにドライブウエイを上がってからバスを降り,石鎚の国民宿舎から歩きはじめ,一路石鎚山の山頂をめざしました。

ファイル 1031-1.jpg

 石鎚山は元々は信仰の対象として,修験者の修行の場となっていましたが,今では登山道も整備されて歩きやすくなっています。
 ただ,山頂近くの道には,修行となる?鎖場が三つあり,かなりスリルのある様子でしたが,天候が雨混じりの霧だったため,安全な迂回路を歩きました。

ファイル 1031-2.jpg

 3時間弱で無事石鎚山頂に到着し,たまたま雲が切れたタイミングを捉えて記念撮影をすませ,ゆっくりと下山して午前の行程を終了しました。

 午後はバスで移動し,美しい清流で有名な面河(おもご)渓を散策した後,もう一つの目的の四国カルストに向かいました。

ファイル 1031-3.jpg

 午前中からずっと霧と小雨で視界が悪かったのですが,ちょうど四国カルストを通過する時に雲が切れ,雄大なカルストの地形とゆっくりと回る巨大な風力発電の風車,放牧されている牛の姿などを見ながら宿に向かいました。

 最終日の午前中は,宿舎の近くにある「天狗高原セラピーロード」をガイドの方から植物などの説明を受けながら散策しました。道沿いにはさまざまな植物にネームプレートが設置され,わかりやすく解説が掲載されていました。また,植物を傷つけないように,プレートがスプリングで取りつけてあるのが印象的でした。

ファイル 1031-4.jpg

 続いて,昨日はバスから眺めた四国カスルト内を散策しました。ガイドさんからカルスト地形の成り立ちや,ドリーネと呼ばれる窪地などについて説明を受けながら,遊歩道をゆっくりと歩きました。
 昼食後はバスに乗り,京都への行程も順調で,予定よりも1時間弱ほど早く京都駅に到着しました。

 今回は2日間ともあまり天候には恵まれず,その中で結構な距離を歩く研修会になりましたが,生徒たちは2日間で合計8時間ほどの行程を頑張ってよく歩きました。また,体調不良や怪我もなく,無事終了できたのが何よりでした。
 車中一泊を含む二泊三日の行程でしたが,いろいろ貴重な経験ができ,良い研修になりました。これからの部の活動に今回の体験を生かしてほしいと思います。