HEIAN クラブ 紹介 クラブ紹介ブログ

記事一覧

睦月の茶の風景2 2015年02月16日(月)09時30分

■1月の活動②■
1月22日(木)
初釜②

濃茶と共に出される亭主の出袱紗(だしふくさ)は遠慮して用いず、自分の出袱紗に茶碗を載せていただきます。部員に出袱紗までは持たせていないので、今回は普段の点前袱紗を代用しています。ちなみに、藪内流の出袱紗は、例えば表千家の出袱紗と比べるとほぼ一回り大きいのが特徴です。
★出袱紗…お茶碗を載せたり、道具を拝見する時に載せたりするのに用いるもの(綺麗な織りの布)…写真では左側の黄色いものです。
ファイル 116-1.jpg

お茶銘(抹茶の名前)は「滴翠(てきすい)」、お詰め(抹茶の製造元)は「美好園」です。
もう一つ…濃茶の飲み口(茶碗に口をつける位置)ですが、藪内流では同じ場所に重なることなく、次客以降は均等な距離で違う位置を選んで飲み口にしていきます。

お茶入、お茶杓、お仕覆(しふく)の拝見
…お茶入・お仕覆の拝見は全員初めての経験なので、一つずつレクチャーを受けて拝見しながら回していきます。
 お茶入…濃茶の時に抹茶を入れておく陶器製の容器。
 お仕覆…お茶入れの袋。その生地(裂地/きれじ)や織り、文様、時代...etcが
       ポイント。
ファイル 116-2.jpg ファイル 116-3.jpg

引き続き、龍大茶道部のO先生のお点前で薄茶をいただきました。
いつも部員達のお手本になっていただき有り難い存在です。 
ファイル 116-4.jpg

干菓子二つは俵屋吉富製ですが、右手前の白いものは『霜ばしら』
関西ではあまり見かけない物ですが、宮城県の名産品だそうで
固い飴なのかな~と思って口に入れると……衝撃が走ります(笑)
おぉぉぉぉぉぉ~!?噛めばサクッ…あっという間に溶けちゃいます。

ファイル 116-5.jpg
普段、生徒達を指導していただいている龍大茶道部のM本先生からのお年玉代わり?の頂き物です。お心遣い、誠にありがとうございました。

《部員の感想(一部抜粋)》
『初釜』体験について…
★ 全ての作法が初めて見る物だったのでとても興味深かったです。
★ いつものお茶会と違った空気感があって新鮮でした。
★ 一からちゃんとした流れでするのは初めてで、白湯(待合で出される白湯のこと)を飲んだりすることにも驚いた。
★ 本格的で面白かったので自分もやってみたいなと思いました。
★ それぞれの行動には意味が込められていることなども学べた。
★ 先生のお点前を見られてよかった。
 …待合での白湯…彼女たちにはなぜかかなりのインパクトがあったようです(謎)

『濃茶』について・・・
★ 飲む前は抵抗がありましたが、実際に飲んでみると意外においしかったです。どろっとした感じも癖になりました。
★ とても苦かったですが美味しかったです。癖になる味でした。また飲みたいです。
★ 一度飲んだことがあったけれど、その時より美味しく感じた。苦いけどたまに飲みたくなる味だった。
★ どろっとしていて少し飲みにくかったけどお茶の苦みが良い感じで美味しかったです。
★ 濃茶は点てるのではなく、『練る』というところが面白いなと思いました。
★ 濃茶を練るのをやってみたいなと思いました。
 …濃さと苦さに意外と「はまる」つぼがあったようです。

『炭点前・濃茶の作法』について・・・
★ 炉の周りとかを鳥の羽で掃いているところが印象的でした。
★ 普段の作法と全く異なっていてとても興味深かったです。機会があればもっと詳しく知りたいなと思いました。
★ 濃茶の時の作法は普通と少し違って難しそうだなと思いました。回し飲みをするので、客の方もきちんとした飲み方をマスターしないといけないと思いました。
★ 一つ一つの動作にお客さんへの気遣いが込められていたのですごいと思いました。
★ 初めて見る道具が出てきて最初ビックリしたけど、黄色の袱紗(出袱紗のこと)が可愛いと思った。
 …新しい物への興味関心の持ち方もストレートで新鮮です!

お薄(薄茶)は基本なのですが、点てて飲むだけではお茶のほんの一部を知ったに過ぎません。茶道の「メインディッシュ!?」である濃茶をしっかり経験することで、自分達の知らないものがまだまだいっぱいあるということを実感し、より興味を持ってもらうことができたと思います。
お服加減も大変結構で美味しくいただきました。