8月18日・19日の二日間,京都府私立中高理科研究会主催の夏季現地研修会に,ネイチャー部員5名と顧問1名で参加してきました。
元々この行事は毎夏に行われていたものですが,コロナ禍による三年間のブランクを経て,ようやく今年実施となったものです。
今回の研修地は,長野県の中部山岳国立公園内の上高地と乗鞍岳です。
一日目は朝7時30分に京都駅前をバスで出発し,13時ごろに上高地に到着しました。平日ではありましたが,夏休み最後の週末前でもあり,上高地の名勝「河童橋」周辺は多くの観光客で賑わっていました。
午後は現地のガイドの方の案内で,上高地の地形やさまざまな自然の説明を受けながら,梓川右岸の森の中をゆっくりと歩きました。
折り返し地点の明神池の辺りから小雨が降り始め,帰りの左岸ルートでは時折雨脚が激しくなる中を,急ぎ足で帰路につきました。河童橋からのスタート時には青空が広がっていたのですが,山の天気が急変することを実感する良い経験になりました。
乗鞍高原の宿舎に入り,食事と源泉100%のかけ流しの温泉で一息ついた後で,宿舎のすぐ近くで星空の観察会を行いました。
京都では見ることの難しい,天の川を含めた満天の星空に,生徒たちは歓声を上げていました。
二日目はバスで一気に標高2702mの畳平まで上がり,そこから乗鞍岳の最高峰である剣ヶ峰(3026m)を目指して登山を開始しました。
この高度になると,高木が生えることができない「森林限界」を超えています。登山ルートの両側に広がる高山植物の花々を見ながら,ゆっくりと山道を上がっていきました。
最後は尾根伝いのガレ場を這うように登り,1時間半ほどで剣ヶ峰の頂上に到着しました。
途中からはガスが出て(雲の中),まわりの風景はあまり見えなかったのですが,全員が頂上に集合した時に奇跡的に雲が晴れ,生徒たちも頂上からの景色に歓声を上げながらしきりにシャッターを切っていました。
そこからゆっくりとバスターミナルまで戻り,乗鞍観光センターで昼食を取った後,最後の研修地である番所大滝に向かいました。
番所大滝は乗鞍三大大滝の中で一番大きく,落差40m・幅11mの非常に迫力のあるものです。これも生徒たちはしきりに水しぶきをあげる滝の姿をカメラに収めていました。
帰路は渋滞もなく順調で,予定の午後9時より1時間早く京都駅前に到着することができ,その場で解散となりました。
二日間で大変密度の濃い体験ができ,生徒たちにとって非常によい研修会になりました。詳細は学園祭の展示で報告する予定です。